保健、心と身体について。
中也はぼんやりと思考を巡らす。
よく、自分でも分からない自分が居ると聞くが、今なら其れは事実だと思える。
太宰に向けた、自分の感情が理解出来ない。
太宰 治
太宰 治
中原 中也
太宰 治
首を傾けて云う太宰。
中原 中也
頭が上手く回らない。
中也は教科書に書いてある文字を見て、問うた。
中原 中也
太宰 治
其の質問に太宰が目を瞠る。
中原 中也
『異性への関心』 其の文字を中也は見続けて居る。
もしも太宰に向かった此の気持ちが、恋ならば?
俗に云う、LGBT なのだろうか。
先刻から、頭の中でぐるぐると其の考えが回り続けて居る。
太宰 治
太宰は、つっかえつっかえな自身の話し方をはっきりと自覚した。
中原 中也
太宰 治
中也が肩を跳ねさせる。 太宰を男の子、と呼んで良いのかは分からないが、今のところ中也は自身を同性愛者と確信して居る。
太宰 治
取り繕わないと。 そう思うのに、太宰の表情は上手く動揺を隠せない。
中原 中也
太宰 治
太宰 治
太宰 治
悪戯気に云う太宰に、中也が赤面した。
中原 中也
真逆、本人に云える筈など無い。
頬杖を突いて羞恥を誤魔化そうとした其の時、中也はふと気付いた。
太宰の瞳が何処か哀しげな色を映して居る事に。
太宰 治
太宰 治
無理に笑う太宰。
何故生徒に恋をして仕舞ったんだろう。 ポケットの中の拳を強く握る。
其れに、
女の子なら未だしも、 男の子、は嫉妬するよ…
太宰の心を黒い物が染めて行く。
変な雰囲気の中でも、二人は何とか保健の学習を済ませた。
帰宅後、中也は一人思考を巡らす。
もしも太宰と、両想いになれたら。
莫迦な事を考える自分が醜く思えて来る。
中原 中也
先生と生徒、なんて少女漫画みたいな話。
現実で叶う訳なんて無いんだよ。
無理に自分を納得させて、夕飯も食べず寝具に身を沈めた。
翌日、二時間目。
相変わらず保健室に居る中也。
もう直ぐ転校生の来る日だな…と少し瞳を揺らし乍ら。
ぽふぽふと寝具の上で落ち着かなく動いて居る。
閉まって居たカーテンが少し開いた。
中原 中也
太宰 治
太宰 治
あ、誰か来たんだ。 太宰の口振りでそう判断出来た中也。
中原 中也
腹痛が有ると云う女子生徒に対応する太宰。
何故だかは分からないが、其の対応の仕方は中也の苛立ちを増長させる。
中原 中也
布団を被って、二人の事を視界から外した。
中原 中也
太宰 治
中原 中也
中也は拗ねたのか、何も云わず、出て来もしない。
太宰 治
太宰が布団を少し捲ると、不機嫌そうな中也の眼が此方を睨んで居る。
其の身体は暑さで軽く汗ばんで居た。
中原 中也
中原 中也
淡々と告げる中也。
其の様子に、太宰の何かが切れた。
中也に伝わるベッドに再び打つかる感触。
太宰に押し倒されたのだ。
太宰 治
太宰 治
冷たい、其れで居て何処か熱を持った彼の眼。
中也が戸惑う。
中原 中也
太宰 治
太宰 治
恋とは何か。 具体的な答え。 具体的過ぎる答え。
太宰 治
中原 中也
太宰 治
太宰 治
太宰から独占欲が溢れ出る。 何を云って居るんだ、と思っても止められない。
其の身体を、心を、
太宰 治
コメント
24件
おおおおおお!!!!やったァァァァァァァァ!!!保健の先生の需要がキタァァァァ!!
はあああああああああア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛尊っ_:( _ ́ཫ`):و グッ!