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ホントの自分

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ホントの自分

1 - ホントのあたし

♥

6

2020年11月06日

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夏帆

おはよぉみんな、今日も寒いね。

私は、なんの取り柄もないただの高校生。 バイトをこなしながら、いつも赤点ギリギリの点数をとって友人にバカにされる。

だが、幼なじみの美々子と恋人の修也が支えてくれる。 クラスではそこそこみんな声をかけてくれるし。 めっちゃくちゃ幸せ。 いや、あたしの幸せ基準は低いかも…。

美々子

かほー、今日購買やんないんだってさー。抜け出してコンビニで買ってこない?
ナイトも呼んでさー。

夏帆

おけよ!

ナイトとは、美々子の彼氏と私の彼氏を呼ぶ時の呼び名(笑)

美々子

先生もさーもっと早く言ってくれれば朝のうちにコンビニ行けたのにさー

夏帆

美々子はめんどくさがり屋だもんね、あたしは抜け出し好きだから

美々子

あぁ、まぁ。保健室の先生、かほには異常に優しいもんね。

夏帆

え、美々子に優しいのよ。あれは

??

やめてよ!ねぇ、そんなことしたら、死んじゃう!

???

大丈夫だよ、死ぬって危機察知能力があるならまだ、死なないから。

バットで腹部、背部、頭部、手足を殴られる。 早く逃げないと殺される。 でも…、

逃げる先はあの世しかない。 あの世に行ったらそれは逃げるになるの? 死なないために死ぬの? 殺されないために自ら選んで死ぬの?

ヤダヤダヤダ! 誰か…誰でもいいから。

たす、け…

キーンコーンカーンコーン

夏帆

いや、今日も楽しかったね

美々子

まさか、ナイトがお弁当対決してたとはね。おかげでみんなの分のお弁当あったよー

夏帆

2人ともなかなかのお味だったよね。

美々子

将来が有望すぎ!

夏帆

美々子はやっぱり結婚とかは考えてる派なんだね?

美々子

え、そりゃあ、私はお付き合いは結婚前提だと思ってたんだけど?
かほは違う?

夏帆

いやいや、改めてこの人とかぁて思うと、こそばゆい感じがあってね。

美々子

私、ずっとお嫁さんになるのが夢だったんだ

美々子の嬉しそうな顔に、私は光を感じた。 だが、ふと、モヤモヤした感覚に襲われた。

あたしの…将来は? やりたいことは無い。 何も…ない?

いつから自分は自分になったのか? という様な気持ち悪い感覚が身に纏う。 そして、頭痛が伴った。 まるで、自分に都合の悪い事を闇に葬らせるように。

美々子

どうしたの。?

夏帆

あ、大丈夫?
小虫がいっぱい見えて不快だった〜

美々子

冬なのにまだ虫さんいるんだねー、早く寝ちゃえばいいのに。

夏帆

ほんとだよねー

あれ… あたしって… …モノ?

「もう壊す勢いだねー」取り巻きの1人がゲラゲラ笑いながら私の腹部をけった。

???

あら?まだ壊れてないかしら?
じゃあもっとしてあげないとね?

??

やめて…、ね、やめて

抵抗なんて無意味だが、 痛さと虚無感に耐えるには抵抗をする、と言う行動をしていないと。 息絶えてしまいそうだ。

あれ? 何で私、生きてるの? こんなものに耐えて、なにがあるの? この先… 私はこのキャラなら、ずっとこの先も、周りの人が変わっても、ずっとやられ続ける。

サンドバックにされ続ける。

???

私ね、○○ノートつけてるのよ。
誰がどうやって○○をいじめて、
○○がどうやって反応したかっていうのを、
それに、壊れ度合いも追加しようかなぁ

なにそれー、それ交換ノート形式にして、うちらにも見せてよ! 取り巻きの1人の、言葉に???は、微笑んだ。

???

名案!

夏帆

っ!

飛び起きた。 背中に異様な冷たさを感じる。 汗が尋常でないくらい出ていた。

夏帆

内容は覚えてないけど、変な夢見たー、なんの夢だろ?
美々子に修也取られる夢かな?

あたしは美々子に、今日変な夢を見て1度起きたことを登校中に言った。

美々子

だいじょぶ?
具合良くないのな?
もしあれなら、一緒に帰ろー

夏帆

美々子も体調悪いの?

美々子

いや、私は、かほを家に送ったらサボるよ(笑)

夏帆

ははっ、良いね

その日は早退はしないで、ちゃんと下校した。 久々にナイトと美々子と4人で帰った。

ただ、帰り道にすれ違った小学生の、担いだバッドが目に入った時……。

夏帆

っ!

何かがフラッシュバックし、 吐きそうな、感覚に襲われた。

美々子

…だいじょうぶ?

夏帆

うん、だいじょぶ。
ありがとね

2人に聞こえないようにこっそり気遣ってくれた美々子に、心の底から感謝した。

その日くらいからだ、あたしの日常が崩れ始めて来たのは、

ことある事に、何かがフラッシュバックし、吐き気をもよおす。 私は、何か、大切なものを忘れているような……。

そしてそれが1番酷い時が、過去や未来の事を考えているとき。 ここにいてはいけない気がして、て何も出来なくて、わだかまりだけが残る。

それさえなければ幸せなのに。 全てに恵まれて、ほんとに幸せなのに。

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