鈴音
はぁ、ここはどこなんだ…
??
やっと起きたのね。鈴音。
鈴音
え、何で私の名前を知っているのですか…
鈴菜
あ…やっぱり覚えてなかったか…私は鈴菜。こんなこと言ったって、信じてもらえないと思うけど…あなたの姉よ。
鈴音
え…うちは鈴葉お姉ちゃんと鈴香ちゃんと私の3姉妹じゃなかったの?
鈴菜
まあ、知らなくても無理はないよ。私は鈴音が2歳になる少し前に捨てられてるもん…
翔
何の話ししてるの?鈴菜さん。
鈴菜
多分あなたは知らないと思う。鈴音は…私の妹なの。
翔
え…何で鈴菜さんと鈴音さんは、ここに来たの?鈴葉さんの話によると、まだ姉妹はいるらしいのに…
鈴菜
捨てられたんだと思う。少なくとも、私は2年生くらいの時にこっちに無理やり連れてかれているんだ…
鈴音
鈴葉お姉ちゃんは、私と違って成績優秀だもんね…いっつも、わたしだけ差別され続けてきたもん…
鈴菜
鈴音も大変なんだね…
鈴菜
鈴音は知らないと思う。ここは、みんなに不要とされた人が、ここにくるんだよ…
鈴音
え、じゃあ翔もここにいるのって…誰にも必要とされなかったってこと?
翔
うん、学校でいじめられて、両親は死んでしまい孤児院に引き取られたけど、誰一人僕と話してくれなかった…こっちで、少しでも話す人ができたから、嬉しいよ…
鈴音
うちでは鈴葉お姉ちゃんと鈴香ちゃんだけいい扱いして、鈴菜お姉ちゃんと、わたしなんて、いないような扱いだったからね…
鈴菜
まあ、これからよろしくね。
鈴菜
いつかはここでもどこかに連れて行かれるんだから。
鈴菜
少しでも楽になれてなら良いんじゃない?