瑛太
なぁ、ちょっといい?
慎吾
なんだよ。こんな時間に。
瑛太
あのさ、幸せの反対ってなんだ?
慎吾
は?何言ってんの?突然
慎吾
ちょっとおまえ大丈夫?
瑛太
いいから、まず聞けよ
瑛太
幸せの反対ってなに?
慎吾
それ答えなきゃないのかよ
慎吾
幸せの反対は不幸だろ
瑛太
いやぁ、そうとも言えないんだよなぁ
慎吾
、、、なんなんだよ、いったいおまえ
瑛太
例えばさ、例えばだよ?
瑛太
俺は味噌ラーメンを注文しました
瑛太
俺がそのラーメンを食って慎吾は食えませんでした。
どう?慎吾は不幸?
どう?慎吾は不幸?
慎吾
さっきからなに言ってんだ?
瑛太
少なくとも俺の好きな味噌ラーメンだから俺は幸せです
瑛太
慎吾も味噌ラーメン好きだっけ?
慎吾
しらんわ!!そんなの!!!どうでもいいわ!!
瑛太
いや、そこ重要。味噌ラーメン好きだっけ?
瑛太
そうでもないよな?とんこつ派だもんな?
瑛太
そこまで好きじゃないのを食べた話を聞いても不幸ではないよな
慎吾
ほんとさっきからどうしたんだよ??
瑛太
で、おまえカレーは好きだろ?
慎吾
いい加減にしろよ!!ホント切るぞ!
瑛太
まぁまぁ、もうちょっとだから
瑛太
で、そのカレーを慎吾が知らないところで俺が一人で食べてしまいました。
瑛太
その話を後から俺から聞いたら不幸?
慎吾
いや、別に、、そんなの関係ないしって、、、なんなんだよ!いったい!!
瑛太
ここまでは俺の幸福だけだよな!
瑛太
慎吾は不幸になってないよな!
慎吾
もういいか?切るぞ!わけわかんねぇ!
瑛太
で、ここからが本題
瑛太
俺はさ、小学校時代からの同級生の慎吾に不幸になって欲しくないわけよ
慎吾
、、、うん?
瑛太
だからさ、不幸になって欲しくないわけなのよ
瑛太
おまえの彼女の美優ちゃんだっけ?
慎吾
美優がどうした?なんで美優が出てきたんだよ
瑛太
俺、見ちゃったんだよね。。。
他の男と遊んでるところ。。。
他の男と遊んでるところ。。。
慎吾
どうせサークル仲間だろ!っておまえに関係ないだろ!
瑛太
んー、男が美優ちゃんの肩に手を回したり、美優ちゃんもまんざらじゃ、、、
慎吾
いや、だからおまえに関係ないだろ!!
瑛太
このままじゃさ、慎吾が不幸になるじゃない?
瑛太
で、どうすれば慎吾が不幸にならないかを考えました
瑛太
そもそも美優ちゃんがいなければ慎吾は不幸になることはないんだよな
慎吾
ちょ、なに言ってんだ?
瑛太
そう、美優ちゃんがいること自体が不幸の元なんだよ
慎吾
ほんとなんなんだ!!
瑛太
でさ、味噌ラーメンでもカレーでもどっちでもいいよね?
慎吾
なに?なんの話?そしておまえ誰なの、ほんと???
慎吾
なんで瑛太の携帯でかけてきてんだよ!
瑛太
まだわかんないの?
瑛太
その美優ちゃんとイチャついてたのが瑛太だよ?
瑛太
小学校のときさ、瑛太にいじめられてた俺を慎吾が助けてくれたじゃない?
瑛太
その時の恩返しだよ
慎吾
記憶無いぞ?誰だほんと?おい!
瑛太
そうかぁ、残念だなぁ。
瑛太
その時の瑛太が慎吾と仲が良いふりして美優ちゃんに近づいたんだよね
瑛太
俺、ずっと見てたから知ってる
瑛太
慎吾には恩もあるし不幸にはなって欲しくないんだよね
瑛太
で、どうしようかと思ってんだよね
瑛太
早くしないと慎吾に迷惑かかりそうだし
瑛太
あ、そうか
瑛太
瑛太は堅そうだから味噌ラーメンのスープのダシにして
瑛太
美優ちゃんは柔らかそうだからカレーの肉に、、、ふふふ
瑛太
ねぇ、慎吾はどう思う?
瑛太
勝手に食べても慎吾は不幸じゃないよね?