現状に胡座をかいて思考を辞めたその途端に
当然の帰結が待っているのだと。
何故気付かなかったのか、
後悔出来ない事とは、泣く事が出来ぬ事とは。
これ程までに残酷なのかと。
盲目的に引き摺る事は無いが、
唯、この世界が真っ暗に見えてしまったから。
そうだよ、
まだ少女なんだよ。
まだ弱いんだよ。
割り切れないよ。
つらつらと、言い訳は脳内で飛び交う。
なんでだろうな、演算より思考領域は狭い筈なのに
疲れた、
シーナ
Alice
何気無いそんな会話は。
あっさりと過ぎ去って行く、
それはそれは、残酷なまでに。
それに比例して呪いたくなる程に。
シーナ
にこにこと、独り言を呟きながら楽しげな足取りで進んで行く。
そんな風に空を見れる日は、あと何回来るのだろうか?
シーナ
くるり、と回れ右してそのまま歩こうとした途端……
心の臓と鳩尾の隙間に剣が差し込まれた。
そのあまりに小さな口からは、薔薇の花弁の様に血が散る
傷口からはまるでカーテンの様に血が流れる
天使と見紛う程の……
簡単に人を狂わせられる美しさがそこにあった。
ぴしり、と水晶の様な羽にはクラッシュビーズの様に亀裂が入る
そのまま、為す術も無く地へへたりこんだ
修道服を纏った少女は冷静に、そう言い放って。
血の着いた剣をさっと拭きながら、精霊を抱えた。
そのままその場を後にした
精霊が目を覚ましたのは…教会?
きらきら、とステンドグラスがきらめく。
数刻、目を奪われた後はっ、と我に返って。
シーナ
修道服の少女はシーナの傷を一瞬にして治して見せた。
シーナ
精霊は困惑しながらもその背を追った。
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