神 様 の お 世 話 係 に な り ま し た ❤︎

今日は年に一度の祭りの日だった。

何の祭りかと言うと、 今日はこの神社に祀られている8柱の神様達がこの世に降り立った日で、

毎年この日は神様達がこの世に降り立った事を街総出で祝うのだ 。

俺はこの神社の神主だから 、 いつもより何倍も働いて 、今やっと祭りの片付けが終わった所なのだ 。

鳥居をくぐり帰ろうとした所 、 何やら茂みから音が聞こえてきた 。

何だ 、まだ人が残っていたのか 。

もう夜も遅いし 、神社に落書きとかされたら困るし 、早く帰って貰おう 。

突然物凄い力の何かに押し倒され 、身動きが取れなくなった 。

恐る恐る目を開けると 、狩衣を装い 、肌の白い男性 ?が俺を押し倒している事が分かった 。

一応 、声をかけてみる 。

喋る内容や外見からして 、この人達は人間では無さそうだ 。

でも 、ここには魔物を入れない領域があるのに 、なぜ入って来れたんだ ?

妖の類だとして 、人の心を読めるのは … 『さとり』くらいだろうか 、

でも 、『さとり』とは明らかに 、姿形が違いすぎる 。

《終了の手順》とは 、 神様を神社の外に呼び出した後 、用が済んだらまた神社の中に還って貰う儀式の事 。

でも 、一から十まで完璧に行ったはず 。

というか 、終了の手順のことを知ってるって事は …

一、蝋燭に灯りを灯す 二、それを自分を囲むように、八本設置する 三、経を唱えながら、時計回りで一本一本消していく 四、全て消し終わった後、｢神様、神様、お戻り下さい。｣と言い儀式は終了。

今日の朝 巫女たちに聞いた時はちゃんと八本用意したって言ってたはずなのに …

… あいつら数ミスったな…

魂取られる …とか ?

… お世話係 ? それが代償?なのか ? てか何だよお世話係って …

そんなん楽しみにできねぇわ

身体がふわりと浮かび 、青髪の神様の元に運ばれる 。

身体が金縛りにかけられたかの様に 動かない 。

怖がる俺の頭を撫でながら 、青髪の神様は目を瞑り 、聞いた事の無い言語で呪文 ?の様なものを唱えている 。

青髪の神様が目を開けた途端 、俺の周りが白く光り 、地面には魔法陣の様なものが映し出されている 。

苦しい 、息ができない 。

青髪の神様は俺の胸元に手を当てた 。 すると 、俺の胸には赤い紋様が浮かび上がった 。

意識が遠のいていく …

赤髪の神様がそう言うと 、みんな暗闇に消えていってしまった 。

どうやら俺はいつの間にか意識を失っていたらしい 。