ーガッシャーン
???
おい!何してんだ!!
???
…ってこれ高い
食器じゃねーか!!
食器じゃねーか!!
あなた
ご、ごめんなさい……
あなた
わ、わざとじゃ……
???
ふっざけんな!!
ードガッ
あなた
イッ……
あなた
ごめんなさい…
…ごめんなさい
…ごめんなさい
???
お前は当分飯は
食わせないからな
食わせないからな
???
おいこいつをいつもの
とこに入れとけ
とこに入れとけ
???
かしこまりました
あなた
や、やだ…やめて
あなた
ごめんなさい、
ごめんなさい
ごめんなさい
ーガチャ
私の入れられた場所の ドアに鍵をかける音がこだまする
何度謝ったところで 許しはもらえず、 泣いたところで何も得ない
ここにはもう数え切れないほど 入れられている
お店が人手不足となると ここから出され従業員として 仕事をする
私と同じような半人が 何人もいた
そして人々は私達を指差し 「奴隷」だという
私には〇〇という 名前があるのに…
ーガチャガチャガチャ
???
おーこんな
ところにもいんのか
ところにもいんのか
???
こんだけいりゃあ
ちょっとは黒字にはなるか?
ちょっとは黒字にはなるか?
知らない人が、私に手を伸ばす。
私は金縛りにあった様に動けない
伸ばされた手をただ見続け
あなた
っは…はぁ…はぁ…
私はそこで目を覚ます。
ただの夢ではなく 本当にあったこと
体が震える
あの人たちはここにはいないと 分かっていてもたった数日では 忘れることはできない
布団を被り身を小さく 丸めて隠れるように寝る
まだまだ夜は長そうだ