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一目惚れ

第1話 - 一目惚れ

2019年09月10日

#先輩

#恋愛

#一目惚れ

#体験談

かなこ

私には"一目惚れした男性"がいた。

かなこ

彼は手先が綺麗で髪や制服を着崩していない真面目で誠実な人柄だった。

かなこ

そんな彼を私は一目惚れしてしまった。

かなこ

彼と私は華道部が同じで先輩と後輩の関係だった。私がいくらアピールをしても全く見向きもしない彼が更に私の恋心を加速させていった。

かなこ

〜文化祭での出来事〜

かなこ

せんぱい！せんぱいのクラスの出し物は何ですか？？

せんぱい

アイス

かなこ

"！！！冷たっ！！！"

かなこ

反応が冷たすぎて心の中で突っ込んでしまった(笑)

かなこ

それから話かけても反応は同様冷たかった。

かなこ

〜せんぱいが受験を控えた11月〜

かなこ

勉強中にごめんなさい！😞
修学旅行でのお土産をせんぱいに渡したいんです！受け取ってくれませんか？

せんぱい

ありがとう。華道部の日皆んなに渡せるんじゃないかな。

かなこ

"皆んなじゃない、せんぱいには特別に違うものもあげたいのーー！！"

かなこ

違うんです、部員皆んなじゃなくてせんぱいだけにお土産貰って欲しいんです！！！

せんぱい

ごめん、俺じゃなくて私(かなこ)にはもっと別にあげるべき人が居ると思うよ。

かなこ

"別の人って誰？訳わかんないよ、どうして…"

かなこ

私はせんぱいにあげたいんです！！
赤いバラの形をしたガラスのキーホルダーせんぱいに渡したくて頑張って作りました！

せんぱい

ごめん…。

かなこ

そのまま彼と私は会う事がなく、キーホルダーを見ると切ない気持ちになるから部屋の引き出しにそっと閉まった。
そして彼の受験が無事終わったのだと部員に聞いて知った。

かなこ

〜卒業式〜

かなこ

"最後に手紙で告白してせんぱいを心の中で大切な思い出にしよう。"

かなこ

私はせんぱいに出会うまでどうしようもない品行下劣な高校生だった。そして2年生に上がって強制的に親に入らされた華道部。でも部室の扉を開けるとせんぱいが優しく花を持ち生けていた。

かなこ

四月の暖かい風がまるで私の恋心をゆっくりと確実に運んでくるようなそんな日だった。

かなこ

今までのことを振り返りながら手紙を書いた。私はせんぱいのことを考えると胸がギュッてなったり、苦しかったり忙しい。せんぱいのおかげで大分涙もろい人間に成長した。
もちろん手紙書いてる時も想いが溢れて号泣してたよ。

かなこ

でも四月のあの暖かい風が吹いていた日から私の心はせんぱいでいっぱいで幸せだった。

かなこ

手紙には告白文を書いて最後に
今までありがとうせんぱい。と綴って卒業式の日せんぱいの下駄箱に手紙を入れて私はすぐに帰宅した。

かなこ

翌日、友人から

友人

かなこ！昨日せんぱいと何かあった？！

かなこ

ううん、手紙書いて会わないまま家に帰ったよ。もう完全に終わっちゃったんだ…。

友人

…そうだったんだ。実はせんぱいが花一輪もって学校戻ってきたんだよ！！

かなこ

？！…そっか、せんぱいにも想っている人が居たんだね。その花貰った人と幸せになれるといいね…。

友人

んーなんか凄く急いでたからあんまり見えなかったんだけど、一輪の赤いバラ持ってたってロマンチックなせんぱいだったんだね…。

かなこ

それを聞いた瞬間涙が溢れ出した。

かなこ

そっか、そうだったんだね。せんぱいを好きになって良かった。ありがとう。

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かなこ

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