釘崎野薔薇
アンタいつの間にあのゴリラと仲良くなったのよ
虎杖悠仁
いや仲良くなったっつーか…
虎杖悠仁
記憶はあんだけどあの時は俺が俺じゃなかったというか…
釘崎野薔薇
何アンタ酔ってたの?
虎杖悠仁
釘崎は俺があの状況で酒を飲みかねないと思ってるの?
虎杖悠仁
ショックなんだけど…
伏黒くんの自室にて。
話した通り、 伏黒くん達とピザを頬張る。
明坂光希
でもまあ伏黒くんの怪我が大したことなくて良かったよ
虎杖悠仁
明坂もな!
伏黒恵
あの時呪力カラカラだったのが逆に良かったみたいだ
伏黒恵
根を取り除いた時点で家入さんの治せる程度だった
虎杖悠仁
へー、そういうこともあんのか
釘崎野薔薇
アンタそいつと闘ったんでしょ?
伏黒恵
虎杖
虎杖悠仁
んあ?
伏黒恵
オマエ強くなったんだな
伏黒恵
あの時俺達それぞれの真実が正しいと言ったな
伏黒恵
その通りだと思う
伏黒恵
逆に言えば俺達は2人共間違ってる
明坂光希
む、難しいこと言うね…
釘崎野薔薇
答えがない問題もあんでしょ
釘崎野薔薇
考え過ぎ、ハゲるわよ
伏黒恵
そうだ、答えなんかない
伏黒恵
あとは自分が納得できるかどうかだ
伏黒恵
我を通さずに納得なんてできねぇだろ
伏黒恵
弱い呪術師は我を通せない
伏黒恵
俺も強くなる
伏黒恵
すぐに追い越すぞ
虎杖悠仁
ハハッ、相変わらずだな
釘崎野薔薇
私抜きで話進めてんじゃねーよ
明坂光希
ふふ、負けず嫌い?
東堂葵
それでこそブラザーの友達だな
明坂光希
……え
突然野太い声がして、 皆で顔を上げる。
そこには当たり前のように 東堂先輩が座っていた。
すると虎杖くんはすごい速さで 窓から部屋を飛び出した。
東堂葵
どこへ行くブラザー!!
虎杖悠仁
感謝はしてる!でも勘弁してくれ!
虎杖悠仁
あの時俺は正気じゃなかった!
東堂葵
何を言っている!
東堂葵
ブラザーは中学の時からあんな感じだ!!
虎杖悠仁
俺はお前と同中じゃねぇ!💢
明坂光希
虎杖くん行っちゃったね
伏黒恵
だな
虎杖くんと東堂先輩が 部屋を飛び出して行くと、
野薔薇ちゃんも 「じゃああとはお2人で」
なんて言って 部屋を出てしまった。
明坂光希
でも本当によかったよ
特級呪霊が高専を襲ったなんて 前代未聞の大事件なのに、
こうして皆は生きてる。
いつ別れの時がくるかなんて 分からないし、
別れの覚悟だってできっこない。
伏黒恵
!
明坂光希
グスッ
毛布に涙が落ちる。 握った手が震える。
色んな気持ちが混ざりあって 自分でも制御できなかった。
伏黒恵
明坂…
明坂光希
ごめん、泣きたいわけじゃないんだけど…
明坂光希
皆でまた集まれてよかったなって、嬉しくて
伏黒恵
…そうか
伏黒くんは私の手を 握ってくれた。
伏黒恵
そうだな







