本丸にもいよいよ本格的な春が訪れ、 酒好きの刀剣男士達は揃って 酒を担いで外に乗り出し、 雅楽好きの刀剣男士達は桜の下で歌舞音曲を奏で、本丸は賑わいを見せていた
審神者
乱藤四郎
審神者
乱藤四郎
乱藤四郎はそっと審神者の耳元に 口を寄せる
乱藤四郎
審神者
乱藤四郎
審神者
乱藤四郎は振り向き際に審神者へ ウインクを送る 初めて稲葉江を顕現した日の こんのすけを思わせる素振りに、 審神者は大袈裟な溜め息をこぼした
審神者
審神者
こんのすけ
審神者
こんのすけ
こんのすけ
審神者
こんのすけ
審神者
こんのすけ
審神者
審神者
こんのすけ
審神者
審神者
こんのすけ
審神者
審神者
こんのすけ
審神者
審神者
こんのすけ
審神者
桜の盛りはいよいよ頂点のようで 一面に可憐な花びらが視界を覆う その美しい景色の中を、審神者は一人とぼとぼと歩く
審神者
審神者
審神者
審神者の脳裏にふと、まだ枝の桜が生い茂る本丸の片隅の林を思い出す まだ深手を負った稲葉江が 素振りをしていた場所だ
審神者
審神者
審神者はあの場所に向かって駆け出す 背後から賑やかな 男士達の笑い声が響いた
審神者
その後ろ姿に、審神者は足を止める 桜の花の淡い色彩の中に、漆黒の影が一人佇む 不釣り合いと言えばそれまでだが、そのたくましくも華奢な立ち姿が美しい
審神者
審神者
審神者
審神者
一歩、審神者は彼に歩み寄る すると拍子に枝を踏み 乾いた音が響く
審神者
稲葉
審神者
審神者
稲葉
審神者
その時
稲葉江の優しく微笑む姿が桜に映える
審神者
審神者
稲葉
審神者
稲葉
審神者
審神者
審神者
桜並木が揺れ、花が散る
稲葉
審神者
審神者
不意に審神者の声を遮り、稲葉江は 審神者の名を静かに呼ぶ
稲葉
審神者
審神者
審神者
稲葉
審神者
稲葉
審神者
稲葉江はそっと審神者に歩み寄る 途端優しい香りと体温が審神者を包む
稲葉
審神者
稲葉
審神者
稲葉
稲葉
審神者
稲葉
稲葉
稲葉
審神者
稲葉
審神者
審神者
審神者
審神者
審神者
審神者
稲葉
稲葉
稲葉
審神者
審神者
再び稲葉江は審神者の名を呼ぶ
審神者
二人は桜の下で、そっと唇を重ねた
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