昨日
親友が死んだ
何でも悩みを分かちあった
親友が死んだ
まだ
自分がどうすればいいのか
分からない。
ケイコ
フウカ
ケイコ
ケイコ
フウカ
親友の死体は
まだ見つかっていない
ケイコ
フウカ
ケイコ
ケイコ
ケイコ
フウカ
私は知っている
親友が死んだ理由を。
ーそれはある日の会話での事ー
親友
親友
親友は女の子なのに
「僕」と言う癖がある。
フウカ
フウカ
親友
親友
親友
親友
親友
フウカ
私は黙ってきいていた
こんな時
どういう返しが一番いいのだろう
親友
親友
親友
フウカ
私は相づちも打たずに
ただ黙ってきいていた
親友
親友
フウカ
「ほんの少しがっかりした」
そんな顔をして
ただただ階段に座って居る。
そんな話をここではよくしていた
親友
フウカ
親友
親友
フウカ
そうやって
何でも笑いに変えようと必死な親友が
私は大好きだった。
親友
親友
親友
フウカ
親友
親友
親友
親友
フウカ
親友
親友
親友
親友
にっこり笑ってそう言った親友に
私は言った
フウカ
フウカ
なんでこんな事を言ったのか
それは
「死んで欲しくないから」
かもしれないし
また、別の意味なのかもしれない
親友
親友
フウカ
私は
もうこんな話したくなかった
だから
言った。
フウカ
フウカ
フウカ
フウカ
親友
フウカ
フウカ
親友
私は親友を見なかった
だから、
どんな気持ちで どんな顔をしていたのかは
分からない
親友
フウカ
私の顔を覗き込むようにして
親友は笑った。
親友
親友
(笑)
キーンコーンカーンコーン
その時チャイムが鳴った
親友
フウカ
私達は教室へ歩き出した。
私にはあのチャイムが
「もうこの話をするな」
と言っているように思えた。
その日は
親友と私とケイコの3人で帰った
その間
3人で会話をすることはなかった。
ーその日のメッセージー
親友
親友は何故か よく絵文字を送ってくる
ケイコ
親友
フウカ
私は画面を見て
何も返信しなかった。
親友
親友
死ぬやつで!
フウカ
ああ、本当にやってしまうんだ
ケイコ
親友
親友
親友
フウカ
私は何も言わなかった。
ケイコ
親友
親友
フウカ
親友
やつね、
親友
フウカ
フウカ
親友
フウカ
少し震えてしまう手で
私は打ち続けた。
親友
親友
親友
「いつも通り」のスピードで
打ち込まれる言葉。
まるで世間話でもしているみたい だった。
フウカ
親友
ねぇ、
今どんな顔してるの?
何を思ってるの?
教えてよ
ー親友の家ー
親友
親友はまるで遊びに行くかのような
そんな顔をしていた。
親友
フウカ
親友
親友
親友
フウカ
その小瓶に何が入っているのか
私は聞かなかった
聞きたくなかった。
それから数時間
親友は何やら描いているようだった
フウカ
親友
親友
フウカ
親友
親友
黙々と描き続ける親友を見て
私は思った
「最後の最後までやりたい事をやる」
「そういう生き方をしてきたのかな。」
更に数時間
午前11:00
フウカ
フウカ
親友
フウカ
親友
フウカ
フウカ
フウカ
親友
親友
フウカ
フウカ
フウカ
親友
親友
バッ
フウカ
親友はいきなりしゃがみこむと
そのままじっとした
フウカ
親友
親友
そう言った親友は
沈黙の後
勢いよく立ち上がった
親友
ふらっ……
フウカ
私は手を伸ばしたけど
遅かった
バタッ
フウカ
いきなりの状況に混乱した私は
親友の言った通りにした
親友の遺体は
とある山に埋めた
言われなかったけど
私は埋めたんだ
そして
11月4日 午前11:04
親友は死んだ
私が
この手で殺した