背 景子
この世界は…
山中 みや
どうしたの?
背 景子
………
山中 みや
か、かばんが出てきた?!
背 景子
やっぱり。実は今頭の中に鞄を思い浮かべてたんだよね。それもここにあるやつと全く同じかばん
山中 みや
………あれ~?出てこない
背 景子
この世界はたぶん私の頭の中
山中 みや
じゃ、じゃあ景子さんが帰りたいって思えば帰れるんじゃない!
背 景子
たぶん…
背 景子
あのさ、私帰りたくない
山中 みや
え?
背 景子
私、この世界だと声を出すことができる。それにこの世界では私はヒロインではなくても背景の人になれる。
背 景子
だから帰りたくない。この世界にいたい
山中 みや
それはちがうんじゃない?
背 景子
え?
山中 みや
景子は背景の人なんかじゃないよ。ヒロインや主人公じゃないかもしれないよ。けどさ景子が背景の人だったら私も背景の人だよ。お話に関係ないから、何をやっても見えないかもしれない。
山中 みや
それでも楽しく生きれたならいいじゃん!人は人だよ。自分の価値を決めるのは自分。だったらもうちょっと自分の価値をあげて考えてもいいんじゃない?
山中 みや
私はいつも自分のこと主人公だと思ってるよ。まあ実際主人公かどうかはわからないけどね。思ったもん勝ちなんだよ。
背 景子
わたしが主人公…
山中 みや
わたし景子と話してて楽しかったよ。ツッコミが上手って所もね!
背 景子
ありがと
山中 みや
なんか急に素直になった?!
背 景子
帰ったらさ、記憶はどうなるんだろうね。忘れちゃうのかな。
山中 みや
「大丈夫だよ。僕は絶対に向かいにいくから。信じてよ」
山中 みや
天体少女の中のセリフ。約束する、記憶がなくても私たちは友達だから。
背 景子
…信じる。わたしも約束する、主人公になる!分かんないけどね、なれるか。けど約束だから。
山中 みや
じゃ帰りますか!もとの世界に
背 景子
うん。帰りたい







