僕の余命は

グイッ

ドサッ

こんな僕なんかに、

これ以上お父さんを悲しませてはダメだ

あの日から僕は少しの間

気持ちの整理をつけるために

学校を休んだ

お父さんには

学校が嫌なら辞めていいと言われた

でも

あそこに

あの教室に

桃くんがまた来るかも知れない

会えるかもしれない

会いたい

この際姿を見るだけでもいい

学校に来てない桃くんは

一体今何を思っているんだろう

また話せるようになるかな

ちゃんと話を聞きたい

そして理由を知った上で謝りたい

そしてまた

仲良く登校したい

そんな思いがあって

僕は学校を辞められないでいる

そういう辺り

相当好きなんだなって痛感した

明日から学校に行こう

桃くんに会いに

この扉を開けたら

きっとまたいじめがはじまる

桃くんとは拒絶されたあの日以来

1度も会っていない

だから

今ここにいない可能性の方が高い

期待はするな

落ち着いて

泣きはしないから大丈夫

ざわざわ

ガラガラ〜

辺りが静まり返る

みんな僕を見てる

桃くんがいる

ここにいる

話したいけど

向こうが許してくれるまでは我慢だ

ガラガラ〜

ガラガラ〜

おかしい

絶対におかしい

なんで僕

今日一度も虐められてないんだ

誰にも悪口を言われずに終わった

どういうことなんだ

結局その日から

いじめがピタリと無くなった

先生も様子がおかしい

僕を見るなり冷や汗かいて

やけにオドオドしてる

そして帰り道

僕は誰かにつけられていた

もう病院の目の前だし走ろう