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#イラスト
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n k の部屋の前で 俺は一人話しかける
k n
k n
k n
昨日はご飯を食べてくれていた
生きる意欲はあるんだとわかって 嬉しかった
でも俺はどうしてだか 彼の名前を忘れていた
大好きな水色の彼を
k n
発した声を 脳に刻む
今度は忘れてしまわないように
n k の存在が 俺の中から二度と消えてしまわないように
k n
付け加えるように ぼそっと呟く
k n
n k
眩い光を浴びて 思わず目を細める
床に置かれたご飯から目を逸らし 真っ直ぐ前を見る
今の俺にはご飯より大事なことがあるから
コンコンッ
緊張しながら ドアをノックする
返事がない…
リビングにいるのかと思い 移動しようとした時だった
目の前のドアの先にいる k n が とても遠くにいるように感じる
こんなに近いのに 孤独が押し寄せる
声を聞いて嬉しいどころか 心が苦しくなる
会いたいのに
なかなか勇気が出ない
暗い部屋に閉じこもってしまう
n k
大きなため息を零し 部屋を見渡す
薄暗い中で カーテンから差し込む僅かな光の先
鏡の破片が嫌に輝いて 俺の姿の一部を映し出す
n k
元に戻ってる…
〈 n k の奇病〉 『対行病』 善行を積めば積むほど姿が醜悪になっていき、悪行を積めば積むほど姿が美しくなっていく奇病 治療法:???
n k
自分の姿なんて見ないようにしてたし 今の今まで気づかなかった
この状態なら 外に出ても大丈夫
善行を詰積んだとしても 姿が変わるには時間がかかる
n k
パーカーに腕を通し 震える手でパンダのフードを深く被る
ドアノブを握りしめて 深く息を吸って吐いた
今行かないと
会いたい人がいるんだ
n k
k n
ノックから少し遅れてドアを開けると 俺を呼んだ人はまだそこにいた
n k
n k
n k
n k
n k
パンダのフードを被った子が もじもじしながら話す
n k
n k
水色の瞳が 見えた
真剣なんだろうけど…
k n
k n
n k
彼の瞳が震える
k n
k n
n k
n k
n k
n k
涙を浮かばせ 掠れた声が空気を淀ませる
k n
どうしてそんな悲しそうにするんだ
まるで俺が悪いみたいじゃないか
n k
n k
n k
走り去っていく彼の背中を見つめ 追うことはしなかった
知らない人だから
知らない人 のはず…なのに
どうしてこんなにも 胸が痛むのかな
なんで俺は
泣いてんのかな
コメント
2件
すれ違いの恋ってめっちゃ良いですね! そしてそこに奇病を入れるというのも良いですね! 語彙力だけでなく発想力まであるとはもう弱点が無さすぎる。 この物語も作者さんも大好き!