心が読める心さん

和馬「じゃあ相談も終わったんで帰りますね」

心「え？これから遊ぶ気分だったんだけど」

和馬「俺は帰ります」

心「えー？ここで帰るは勿体無いって」

和馬「なんですか、勿体無いって」

心「せっかくおしゃれして髪までセットしてきてくれたのに？」

和馬「これは…夜麻が勝手にやったんで」

心「……夜麻？」

和馬「妹です」

心「なーんだ紛らわしい言い方しやがって〜」

心「てなわけで行きますか」

和馬「俺は帰ります」

心「ダメでーす。強制連行ね？」

店外　大通り

心「君毎日セットした方がいいよ」

和馬「嫌ですよ、めんどくさいですし」

心「結構真面目に似合ってるけどなー」

和馬「…お世辞なら結構です」

心「君のアホ毛が立ってないからお世辞じゃないよ」

心「そっちの方がかっこいいよ」

和馬「……」

心「お！照れて……」

「あれ？心じゃん」

心「ん？あっ！ふみー！」

ふみ「なになに？デート中〜？」

心「そんなんじゃないからー」

ふみ「でもアタシが知らない男だからなー？」

心「……ふみも知ってるはずだよ？」

ふみ「ま？」

心「だって同じクラスだし」

ふみ「んー？」

和馬(そんなジロジロ見なくても……)

ふみ「え！？かっずー？」

和馬(誰ですか？)

心「そ！」

ふみ「いや気づかんてw」

ふみ「だとしてもデートじゃね？」

ふみ「だから最近話しかけてたのかー」

心「だから違うって」

心「君からも否定してよ」

和馬「そう…ですね。たまたまの偶然ってやつです」

ふみ「まぁそれはおいといて、かっずーそれで学校きてよ！」

ふみ「マジで似合ってる」

心「ほらね！」

和馬「い、いやです」

ふみ「えー？」

ふみ「…あ！やば！電車間に合わんわ！」

ふみ「じゃあね！2人とも！」

心「うん」

ふみ「かっずーその髪型だったらモテるよー」

心「……だって」

和馬「絶対しません」

心(モテるのか……)

心「似合ってるのに」

和馬「今のはお世辞ですね。アホ毛が立ったんで」

心「それはどうかなー」