コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「守護天使」 ──その後の未来のお話
ロスヨントスはドンパチが絶えない。ギャングを潰す道は計り知れないほど厳しく、終わりがないかのような戦いに日々憔悴するばかりだった。
「……痛ってぇ」
レダーは路地裏で気絶から目を覚ます。爆発に巻き込まれてふっとばされたはずだった。気を失うほど打ったはずの頭に手をやるが痛みはない。
思ったよりも軽傷だったが、持ち上げた左腕にズキンと痛みが走った。濃紺の警察服を貫通してガラス片が刺さっていた。
(抜いたら派手に血が出ますが、落ち着いて手当てすれば大丈夫ですよ)
そんな思い出の声が耳元をかすめる。痛みに耐えてガラスを引っこ抜き、袖をまくる。傷口からは血がドクドクと流れ出している。救急キットからガーゼや止血テープを取り出して冷静に処置していく。
それをいつもしてくれていた指先を思い出す。彼の手際の良さからすれば、自分は比べるまでもない。甘いような酸っぱいような気持ちになり思わずレダーは笑った。
傷口をテープでふさぎ、しばらく押さえつけて止血する。出血が収まってきたところでガーゼを追加してテープで止める。
(ガーゼだけでなく面倒でも包帯で固定してください、そのままだと危ないですよ)
思い出の中の彼が背中を押す。小言ばかり思い出してしまうのはどうしてだろうか、苦笑しながら包帯をくるくる巻く。
彼が巻く包帯はとても綺麗だった。レダーも自分でやるうちに上手にはなってきたが、記憶の中の彼にはまだ勝てそうにない。
処置が終わり、救急キットをベストのポケットにしまう。包帯をずらさないように気をつけて袖を下ろし、立ち上がった。
「お気をつけて」
すぐ後ろで聞き慣れたあの声がした気がした。思わず振り向くが暗い路地裏があるばかりだった。
それでも胸の中にじわりと温かさが広がる。彼は今もそこにいて、きっと自分を見ている。見守られているだけで指先までに力が入る。
「……もう少し待っててな」
レダーはベストのポケットを開き、中を見る。しっかり収まったうさぎのぬいぐるみがいた。顔と手は誰かの血で汚れ、全体も少しくすんでいたがあの頃と変わらぬ顔をしていた。
どこかに跳んでいかないようにポケットを閉め、だいぶ伸びた髪を束ね直す。
レダーはアサルトライフルを片手にヘリに向かって走り出した。
ーーーーーーーーーー
レダーさんが死にかけるたびに、あの世で「もう満足ですか?」ってこっちに来るかどうかを聞いて、来ないって言ったら治療して送り返している設定、だと救いがあっていいですね(レダーはそれを忘れてしまう)
ぐち逸はずっとレダーを見守って、待ってるんでしょうね。
すごいどうでもいいですけど📡さんの髪の毛って、
警察:短い→868:普通→復職:伸びた
なのか
警察:長い→868:普通→復職:切った
なのかで学会では議論が白熱しているんですが、個人的には前者推しです。元々短かったんだけどボロボロに疲れて汚職してサントスに逃げてくるころに今の長さに伸びていた説を押している。そして復職してからもやっぱり忙しくて切れてない説
いや一貫して同じ髪の長さでもいい、もう一度短く切っててもいい!髪の長さだけでロマンがすごい