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歪な僕ら

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歪な僕ら

1 - 第1話 堪らなく愛おしい

♥

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2024年01月24日

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ゆあです。

乱太を書きました!!依存系です。苦手な方はここで閉じてください。

それではどうぞ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ミ゛ーンミンミンミン  ミ゛ーンミンミンミン


(五月蝿い、)

7月下旬、深夜1時。夜中だと言うのに蒸し暑く、湿気もすごくて中々眠れない。

(僕はいつも9時には寝るのにこんなんじゃ全然寝れやしない、)

ガチャ

「うお」

いきなり玄関の扉が開く音がして思わず声を出してしまった。

だが、何となく誰が開けたのかは想像がつく。

こんな時間に、ましてや僕の部屋に、ノックもせず入ってくるのは彼奴(アイツ)しかいないから。

本当は動きたくなかったけれど、しぶしぶ玄関へ向かった。

案の定其処にはずぶ濡れの彼奴が、太宰が立っていた。

「また、失敗してしまいました」

そう訴える彼に僕は

「そう」

と何となく相槌をうつ。

「なんかね、最近駄目なんです。もうすぐ死ねるなっていうところで貴方の事が頭に浮かんで、自ら川を出てしまう。」

「へェ」

「貴方の所為ですよ」

「は?僕の事を勝手に頭に浮かべるお前の所為だろ」

僕がそう言うと太宰はどこか苦しそうな顔をした。

「…冷たいですね。私の認識だと私と貴方は恋人同士だったはずですが。」

「そうだね」

「心配してくれたりはしないのですか」

「して欲しいの?」

「…別に」

「……僕はね何時もお前を心配してるんだよ。お前が自殺しようとする度に、それどころかお前が僕の目の届かないところにいく度にも、毎回。」

「そうは見えませんけど」

「当たり前だ。気持ちを悟られるような真似をこの名探偵がするはずないだろう?」

「…」

「でも、愛の言葉ひとつ掛けて下さらないじゃないですか。それに愛し合う行為も全くしてくれないですし。」

「あのな太宰。『好き』だとか『愛してる』だとか、そんな薄っぺらい言葉で表せるほど僕のお前への思いは軽くないんだ。」

「それに僕とお前の間に劣情なんてものは必要無いだろう?」

そう言うと太宰はまた苦しそうな顔をした。

きっと此奴は甘い言葉をかけて欲しいのだろう。愛を実感できる行為をしたいのだろう。

そうでないと自分の生きる価値や意味を見いだせないから。

でも僕はそれをしてやらない。

だって太宰が僕の事で悩んでるという事実が堪らなく愛おしいから。

きっと誰しもわかってくれるだろう。太宰を前にすれば。

美しい黒い瞳、白くきめ細やかな肌、黒い蓬髪(ホウハツ)、べっとりと嘘で塗られた過去、貼り付けたような嘘の笑顔、時折見せる柔らかい本当の笑顔と苦しみを訴えるような顔、目を離すと消えてしまいそうな危うさ、どこか儚げな雰囲気。

全てが美しくて、愛おしくて、独り占めしてしまいたくなる。

これは間違った感情なのだろうか。歪な感情なのだろうか。子供っぽい感情なのだろうか。

まァ、別にどれでもいい。

兎に角、そんな魅力しかない美しい太宰が僕の事で悩んでいるなんて素敵だろう?

「ッ…」

そんなことを考えていたら目の前からいきなり泣くのを我慢するような息遣いが聞こえた。

「太宰?」

「すみませんもう寝ますね、おやすみなさい」

ガチャ

「……あははっ」

ほらね、太宰は涙も美しい。

解ってるんだ。自分が可笑しいってことくらい。

でもこの感情を止めることが出来ないんだ。

だって、もう僕は完全に彼奴に、太宰に、依存してしまっているんだから__。

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とりあえずここまで…

誤字脱字があったらごめんなさい💦

やっぱり乱太は最高ですね…次の話では太宰さん視点で書こうと思っています。

ではまた次の話で。

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