テラーノベル
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次に目が覚めると…謎の匂いがする部屋にいた…
周りを見渡しても誰もいない
なんでこんな所にいるんだろう…?
体に異変は無く…ここに連れてきた者が用意したのだと思われる…海水に浸かっている…
「それにしても…ここのお部屋綺麗ね…」
そう一言漏らすと…部屋に男の人が入ってきた
男の人「…!…起きられたのですね」
「あぁ…はい…えと…あなたは…?」
男の人「失礼しました…私の名前はルイスと申します…」
「ルイス様ですね…えっと…これはどういう状況なのでしょうか…?」
ルイス「はい…貴方様は…海に面している砂浜に倒れていらっしゃったのです…」
「あら…じゃあ助けてくれたのですね…」
ルイス「いえ…助けたのは私ではありません。」
「え…っと…?」
ルイス「私は第二王子ウィル・ヴァレンタイン様の従者でございます…助けたのはウィル様です」
「助けてくれたのは…第二王子様なのね…それでも…貴方にも感謝を伝えさせてください…ありがとうございますペコッ」
ルイス「!…いえ…頭をお上げください……もうそろそろ殿下がいらっしゃいます…」
「えぇ…」
そのままルイス様と喋ることはなく…沈黙が続いた
暫く待つと…淡いクリーム色の髪に…宝石の様な赤い目をした男の人が入ってきた
ウィル「大丈夫ですか…?お嬢さんニコッ」
「あ…えぇ…えっと…第二王子様かしら…?」
ウィル「あぁ…!そうだよ…自己紹介が遅れて申し訳ないね…俺が…第二王子ウィル・ヴァレンタインだ…よろしくどうぞニコッ」
「ペコッ…えっと…私を助けてくださってありがとうございます…なにか…お礼をさせていただけませんか…?」
ウィル「いえ…俺が勝手にしたことだからね…お礼なんていいよニコッ」
「いえ…そんな…助けてくださった方に…お礼もなしなんて…」
ウィル「うーん…じゃあお嬢さんの名前を教えて?」
「え?…そ…そんなことでいいんですか?」
ウィル「え?うん」
「えっと…私の名前はオルカ・オーシャンと言います…!」
ウィル「オルカ…ねいい名前だね…!」
「いえ…!私なんか…」
殿下って呼んだ方がいいよね…ルイス様もそう呼んでたし…というか…お優しい方なのね…
「殿下は何故…私を助けてくださったんですか?」
ウィル「?助けるのに理由がいるのかい?キョトン」
「私は…人間の方々に人魚だ…と気持ちが悪い…ととても避けられていました…私はあのまま死ぬのだと思っていたので…」
ウィル「何が気持ち悪いんだろうね…?こんなに美しいのに…こんなに綺麗なのは初めて見たよ」
そんな顔で笑ってくださるのね…
ウィル「オルカは帰る家はあるの?」
「あ…」
ない…けど…あると答えた方が良さそうね…
「えぇ…あるわ…」
ウィル「…ニコッほんとに?」
「ぅ…あ…」
ウィル「俺…人の嘘は見抜けるよ?」
「ない…です…」
ウィル「ふっw…やっぱりね」
なんでこうも簡単に見抜かれるの…私の故郷では…嘘がバレなかったのに…
ウィル「ここに住む気は無い?」
「え…?」
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