shk × sm (受け攻めあまり関係ない)
体調不良ネタ(嘔吐表現あり)
(6000字以上あります)
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shk「おはよう、スマイル」
「ん、あぁ、おはよう…、」
カーテンの隙間から零れる光と耳に残るような低い声で、ボーッとしていた頭が段々と冴えてきた。
おはよう、か。
俺はまた、寝落ちしてしまっていたらしい。
shk「今、暖かいの持ってきてやるから」
低くやさしいこえの持ち主はシャークん。
俺の…
恋人
付き合ってからもう一年以上は経っている。でも、俺の仕事が忙しいから。
いつもシャークんには迷惑ばかりかけてしまう。今回だってそうだ。シャークんも仕事があって疲れているはずなのに、俺のためになんでも動いてくれる。
sm「っ…、あ゛ぁ…、頭痛い…」
机の上に突っ伏してしまっていたからか、バキバキになったからだをゆっくりと起こす。
目も頭も痛い。机の上にかろうじて残っていたペットボトルの水をグイッと喉に通したその時、自室の扉が開いて、タオルやら飲み物やらを持ったシャークんが入ってきた。
shk「あ、起きたの?大丈夫?」
sm「あぁ、なんとか」
shk「そっか。はい、これ、白湯」
ある程度冷ましたから飲めると思う、なんて言いながら俺の口元までマグカップを持ってきた。
自分で飲めるのに…。
shk「大丈夫?口、開けて…、?」
sm「ごめん、ありがとう、」
今日は少しばかり甘えても許されるだろうか。そう考えていると、口の中に白湯が入ってくるのが分かった。
気が抜けていたから少し熱かったけど、ただの白湯なのに何故か美味しく感じた。
shk「これ、一応薬持ってきたけど、多分飲まない…よね」
sm「あぁ、大丈夫。ありがとな、」
俺のこの症状は風邪じゃないから、薬は飲まない。なにより、薬を飲んで眠くなってしまっては、仕事に支障が出る。
シャークんは、そうだよな、と言いながら少し悲しそうな表情をする。でもそれもいつもの事。
shk「…また、仕事するの?」
sm「うん。」
shk「そっか、あんま無理すんなよ」
sm「うん」
そう言い残して彼は部屋から出て行った。隣のシャークんの部屋の扉が開く音がしたから、きっと彼は今彼の自室にいる。
今、彼は部屋で何をしているんだろう。やっぱり、ゲームでもしてるのかな。
なんて考えたその瞬間
< ガシャンッ!!!
彼の部屋から大きな物音がした。
sm「っ、え、シャークん…?」
その物音はずっと鳴り止まなかった。何か物を落としただけだと思っていたが、そういう訳ではなさそうで、なんて言うか…、シャークんが故意に動いているような、そんな感じ。
不安になった俺は重たい体を持ち上げてシャークんの部屋に向かった。
< コンコン
sm「シャークん?大丈夫…?凄い物音したけど…」
そう問いかけても彼から返事は無い。
どうしたんだろう。
sm「シャークん、ごめん、開けるよ」
< ガチャッ
扉を開ければ、そこは足の踏み場もないような部屋になっていた。いくら片付けが苦手だとはいえ、シャークんでもここまで散らかすことは無い。
パッと顔をあげればそこにたっていたのは、息を荒くして涙を流しているシャークんが居た。
sm「シャークん、どうした…、?」
shk「っ、なんでもねえよッ、、」
sm「でも…!」
shk「なんでもねえ、って言ってんだろ!お前は休んでろって…ッ、」
俺の背中を無理やり押しながら部屋から追い出そうとしてくる。
だけど、その手にはあまり力は入っていなくて俺が手を払ってしまえばきっとバランスを崩してしまうような、そんな力だった。
sm「…俺、なんか、気に触ることした…?」
shk「ッ、なんでもない、」
sm「なんでもないならなんでッ…、ぃッ…」
shk「っ、スマイルっ!?」
大きな声を出したからだろう。少し収まっていたはずの頭痛が再発した。
気分も少し悪くて、気を抜かせば吐いてしまいそうになる。
shk「ごめん、ごめん、俺がッ、俺が大きい声出したから、ごめんッ」
泣きながら、俺の体をさすってくれる彼。
さっきまでのちょっと怖いシャークんじゃなくて、俺が知っている優しい彼。
sm「ッ、はぁ゛ッ、ご、めッ、、」
シャークんのせいじゃない。そう言いたいのに、口を開けばきっと戻してしまう気がして、喋れなかった。
shk「俺のベット…っあ、ごめん、散らかって、あぁ、もうッ………、、!」
頭をポリポリかきながら、テキパキ片付けを始めた。
ぁ…やばい、吐きそッ…、
shk「…スマイル、こっち…って、顔色悪ッ、」
sm「っ、ぅ、きもちわる、ッ、ぃ、」
shk「トイレまで歩ける?」
sm「…」((首振
shk「…っ、吐いていいよ、ここで」
sm「…っ、」((首振
shk「いいから」
sm「…」((首振
shk「スマイル」
sm「…っ、」
shk「…、っ、も、もうッ、勝手にしろ、バカ!!!」
< バタンッ
sm「っ、ぇ、?ッふッ、ぁ、しゃ、くッ…、」
まずい。本当に吐きそう、でも、シャークんの部屋で吐くわけにはいかない…。
気持ち悪い、気持ち悪い、
sm「ッ、ぉえ、ッ…、」
1度口から出てしまっては、それは止まることを知らずに、ずっと、口から流れ続ける。ろくに飯も食っていないからか、胃液ばかり流れ続ける。
シャークん、ごめんなさい。ごめんなさい。
どんどん荒くなる息とどんどん暗くなっていく視界。体もまた火照っているような気がする。どうしちゃったんだ、俺。シャークんに迷惑ばっかりかけて、怒らせちゃって、それで…。
sm「っ、ッはッぁ、っぇ、」
シャークんは来ない。俺が、俺が悪い。自業自得ってやつ。シャークんの言う通りに休めばよかったんだ。シャークんの優しさにもっと、、甘えるべき……。
いや、逆か。甘えすぎたんだ、俺。だからシャークんはうんざりして、それで、、。
sm「ッ、ぉれ、のこと、嫌いになったかなッ…、」
誰もいない部屋でそんなことをぽつりと呟いた。さっき、家の玄関の扉が開く音がしたからシャークんは今家にはいない。自分で処理しなきゃ。
倒れてしまわないように、ゆっくりと歩く。誰もいないこの家はとても静かで、気が狂いそう。
リビングに行って、タオルやらティッシュやらを持って、一旦口ゆすいで、服は…後ででいいや、気持ち悪いけど。
なんか、証拠隠滅してるみたいで変な気分だな、
sm「これで、大丈夫。消毒も、したし、」
シャークんが帰ってきたら、ちゃんと言わなきゃ。服を着替えて、俺は自室に戻った。また、自分の部屋以外で吐いたりしたら、それこそ迷惑かけるし。
sm「…吐いたら、だいぶ楽になったな、」
いつ帰ってくるかな。帰ってこないのかな。何してるんだろう。静かだな。
シャークんが居ないだけでこんなに沢山のことを考えてしまうなんて、俺もだいぶ彼に堕ちているらしい。
なんて考えているうちに、ベットに埋もれて俺は目を閉じていた。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
sm「ん…、ぁ、俺そっか、寝てたんだった、」
これ夜寝れなくなるやつだな、なーんて呑気なこと考えながら時計を確認すればそろそろ15:00を迎える頃だった。
吐くだけ吐いて、昼も食べてないからすごくお腹が空いている。確か昨日買ってきていたパンが数個残っていたはず。
< ガチャッ
自室の扉に手をかけた時、隣の部屋の扉が開く音がした。シャークん、帰ってきてたんだ。
謝らなきゃいけないのは分かっているのに、少しばかり気まずくて、シャークんの足音が聞こえなくなるまで自室から出ることが出来なかった。
俺のバカ。意気地無し。
そう思ってもやっぱり体は言うことを聞かなくて、さっきまで空いていたお腹も何故か満腹に感じてしまって、自然と俺の足はベッドに戻っていた。
ふと、机の上を見れば電源をつけっぱなしのパソコンの画面が目に入った。そういえば、取引先にメールを送る途中だったっけ…。あれ、今日中に送らなきゃいけないやつだ。早く送らなきゃ。
さっきより体調もいいから、ついでに他の仕事も終わらせよう。そう思って椅子に座ってパソコンとにらめっこ。
sm「えーっと、、文章変なところないかだけチェックしなきゃ。」
うん。きっと大丈夫。あとは送信して…
< コンコン
sm「っ!?」((カチッ
びっくりして、送信ボタンを押してしまった。確認したあとで良かった、と思いながら扉の向こうの人物のことを思い浮かべる。返事をしていいのだろうか。このまま、返事をしなかったらきっと彼は俺の部屋には入ってない。だったら……
< “…お腹、空いてるでしょ。扉の前におにぎりとスープ置いとくから、冷める前に食べて。…あ、食欲あるならで、いい、から。じゃ。”
俺が起きていることに気づいているのか?それとも、起きてるなら、食べろってこと…?どちらにせよ、やっぱり彼は優しい。喧嘩と言わずとも、俺がシャークんを怒らせてしまったのは事実だ。それでもなお、シャークんは俺のために色々動いてくれる。なのに、俺は?気まずいからって逃げて、それでまたシャークんに迷惑かけて、。
こんなの、恋人失格───
< “…ごめん、やっぱ入る、”
sm「っえ、」
< ガチャ…
静かに自室の扉が開いた。数時間ぶりにみる彼の顔はいつもと変わらない…優しい顔だった。
shk「っ、え、スマイル、起きてるなら返事くらいッ…、ゃ、ごめん、あ、いや、なんでもない、、いや、何でもなくはないんだけど、」
俺が起きていることに困惑したのか、それとも彼も彼でやっぱり気まずいのか、1度も目線が合うことはなく、口をモゴモゴさせていた。
謝るなら、今しかない。
sm「…しゃ、シャークん、あの、、」
俺が口を開けばそこで初めてシャークんと目が合った。綺麗な緑色の瞳に少し目を惹かれて、無言の時間が流れた。
そんな中、先に口を開いたのはシャークんだった。
shk「、お前、なにやってんの?」
俺がパソコンの前に座っていることに気がついた彼は、低い声をさらに低くして俺に詰め寄ってきた。
sm「な、なにって、、その、仕事の…」
shk「馬鹿なの?ねぇ、スマイル、俺がさ、俺が、どんだけ心配してるか、分かってないでしょ。いつもいつも、仕事仕事って、たまには頼れよ、俺の事。薬も飲まないで、寝れば治るなんて言い張って、なんで?俺、そんなに頼りない…?」
そこまで喋れば、はっとしたような顔をして目を逸らす。きっと、今のがシャークんの本音。
shk「っあ、、ごめッ、、俺、こんなこと、言うつもり無かったッ、ごめん、スマイル、ごめん、」
俺、なんでシャークんに謝られてるんだろう。悪いのは俺で、シャークんは何も間違ってないのに。謝るのは俺の方なのに。
シャークんの目を覗き込めば緑色の目から涙が流れているのが分かった。
俺、シャークんのこと、泣かせたの…?
sm「、シャークん、違う、違うから、っ、悪いのは、俺だからッ、だから、泣かないで、」
泣かないで、って、なんて、無責任なんだろう。なんで俺はこんなことしか言えないんだろう。
shk「…っ、スマイル、、」
俺は椅子から立ち上がって、無意識にシャークんに抱きついた。普段、自分から抱きつくなんて、絶対にしない。ハグもキスもそれ以上のことも、何かをするのは全部シャークんが先だから。
シャークんは頼りなくなんかない。
言葉で伝えるよりも行動で示した方がきっと伝わる。俺はそう思った。だから、シャークんを、抱きしめた。自分より身長の低い彼は、俺の腕の中で小刻みに震えていて、震える手をそっと俺の背中に回して、俺はさらに力強く彼を抱きしめた。きっと、俺の顔は真っ赤になってしまってるだろう。
shk「っ、スマイル、俺っ、俺さ、、心配なんだよ、お前のこと、。」
くぐもった声で話し続けた。
shk「忙しいのは、分かる。さっき、パソコンの前にいたのも、多分期限が近い何かをやってたんでしょ、?でも、気持ち悪くなるまで頑張らなくていいんだよ、体調悪くなるまで抱え込まないでよ、。」
shk「っていっても、どうせ1人で頑張るのがスマイルだもんな。」
そう言って、パッと顔を上げる。目の周りは赤く腫れていた。そして、俺の頬をぎゅっと掴んで、
shk「馬鹿スマイル。」
背伸びをして口にキスを落とした。
shk「スマイルが頑張ってるのは俺が1番分かってるから。だから、もっと頼ってよ。友達じゃないんだよ、俺ら。」
sm「…ぅん、ごめん。」
shk「ほんとに分かってる?」
sm「分かってるよ。もう、しないから、」
shk「分かってるならいいけど」
shk「食欲は?」
sm「…あんまりなi…」((グゥッ……
sm「っ、///」
shk「ははっ笑 当たり前だろ、一日なんも食ってないんだから。おにぎり、食べれる?それともスープだけにする?」
sm「…それ、シャークんが作ったおにぎり?」
shk「そうだけど、」
sm「じゃあ、食べる、」
shk「……お前、俺の事ほんとに好きだな」
sm「なっ、//」
間違ってはいない。俺はこの世で1番シャークんが好き。誰よりも好き。だから、否定はしない。恥ずかしいけど。
シャークんは、「可愛いな」なんて言って俺の頭を撫でる。シャークんの作ったおにぎりはちょっとだけ不格好で、大きさもまばらだった。
椅子に腰かけて彼の作ったおにぎりを頬張る。1口目は中の具材にたどり着くことが出来なかった。シャークんは俺が食べるのをじっと見つめている。ちょっと恥ずかしい。もう一口食べれば、中の具材と一緒に米を食べることが出来た。鮭だった。
sm「…鮭」
shk「嫌い?」
sm「ううん、大好き。」
ちょっとだけ顔を赤くした彼には触れなかった。だって、シャークんはサメだもん。
俺が全部食べ終えると満足したような顔をして頭を撫でた。
shk「なぁ、今日の夜さ、ゲームしようぜ久しぶりに。」
sm「あぁ、そうだな。」
2人でゲームをするのはいつぶりだろう。それも、全部俺のせい。今日くらいは、ゆっくり二人の時間を楽しんでもいいよね。
sm「シャークん」
shk「ん?」
sm「ありがとう。」
shk「いいえ、どういたしまして」
sm「それと…」
『大好きだよ。』
コメント
1件
ぇ、本当にすんごい失礼で酷いこと言いますけど…弱ってて泣いてる推し…可愛い、、と思ってしまった…