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〇〇「!?アラスター!!」
驚きながらも、とっさにその身体を受け止める。
見ればその額には冷や汗が浮かび、見慣れたコートには血が滲んで息も上がっている。
思っていたよりも消耗し傷ついたその姿に、心が酷く締め付けられた。
アラスター「・・・失礼、少々見苦しいところを見せましたね」
それでも尚、アラスターは笑顔で苦痛を覆い隠そうとする。
その様子によりいっそう胸が痛み、奥歯をぎりっと噛み締めた。
〇〇「ごめん・・・・・・ッごめん、アラスター・・・・・・」
弱い部分を曝け出すまいとする彼の優しい声に、じわりと涙が滲む。
後悔よりも先にすべきことがあると自分を奮い立たせ、目尻を強く拭った。
〇〇「待ってて、すぐ治すから・・・!」
アラスターの傷口に手をかざし、残ったなけなしの魔力を注ぎ込む。
しかしやはり天国の武器によるダメージは大きいのか、治りがかなり遅い。
その傷を目の当たりにすればするほど、とめどなく後悔が押し寄せてくる。
〇〇(こんな・・・・・・こんな酷い傷で、今まで・・・ッ)
アラスター「・・・・・・〇〇」
自分がつけてしまった傷が、今日まで彼をどれほど苦しめてきたのか。
その事実を改めて突きつけられ、胸が張り裂けてしまいそうだった。
〇〇(お願い・・・早く・・・・・・ッ早く・・・!!)
アラスター「・・・・・・、〇〇」
〇〇「!」
凛とした声で名前を呼ばれ、ハッと顔を上げる。
すると、先程までよりも表情の和らいだアラスターが私を見ていて。
彼のたたえる微笑みとまっすぐな瞳に、心臓が一際大きく脈打つのを感じた。