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出来上がったケーキを冷蔵庫で冷やしている間──


「あなたへ、プレゼントがあるんです」


きれいに包んでリボンを掛けた、手編みのマフラーを彼に差し出した。


「開けてもいいですか?」


結んだリボンを彼が解いて、


中から出されたマフラーに、「あっ……」と声を失うのに、


「気に入らなかったですか? その……私が編んだんですけど……」


ちょっと心もとなく尋ねた。


「いいえ、気に入らないなんて、そんなことは……」


彼がそう口にして、マフラーを胸に抱えると、


「君が私のために編んでくれたことが、ただ嬉しくて」


幸せそうに微笑んだ。


「ありがとう……あなたにも、私からクリスマスプレゼントを。開けてみてください」


渡された包みを開くと、中から真っ白なオフショルダーのセーターが現れた。


ふわふわなニット地のバックショットに大きなリボンがあしらわれたデザインはとても可愛いらしくて、


「ありがとうございます。すごく嬉しい」


思わず顔がほころんだ。


「着てみてもらえますか?」


彼の言葉に頷いて、後ろ向きで服を着替えて振り返ると、


「やはりあなたには白が似合いますね…」


笑みを浮かべて、「せっかくのオフショルダーなので、髪を上げてみてもらえますか?」彼が言い、


促されるままに、髪を束ねて上げると、


チュッとうなじに口づけられた。


「……ぅんっ…」声が漏れて、「不意討ちで、キスしないで……」と、振り向いた拍子に、顎が捕らえられて唇が奪われる。


「……ん…もう…」


赤らむ頬が両手に挟まれて、


「ちゃんとこちらを向いて?」


身体を向き合わせると、再び唇は重ね合わされた……。



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