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排熱ファンの悲鳴のような回転音が、狭い防音室の空気を激しく振動させていた。
世界中のゲームサーバーを一斉に焼き切るために、限界を超えた並列高負荷攻撃(DDoS)を仕掛けた代償は、即座に彼ら自身の足元へと跳ね返ってきた。
十数台のモンスターマシンが放出する凄まじい熱量に耐えかねて、室内のエアコンが静かに火花を散らして沈黙したのだ。
密閉された空間の室温は、瞬く間に異常な上昇を始めた。
逃げ場のない熱気が、コンクリートの壁に反射して二人の身体を容赦なく炙り出す。
「……ハ、ッ……最悪の、熱帯夜だね……セブン」
モニターを見つめるNoliの額から、大粒の汗がひとすじ、顎のラインを伝って鎖骨へと流れ落ちていった。
張り詰めた緊張感と室温の上昇により、衣服は水分を含んで重くなり、肌に べったりと不快に張り付いている。
セブンもまた、 荒い呼吸を繰り返しながらキーボードを叩いていたが、限界を迎えたのは衣服の不快感ではなく、その奥にある 脳髄の渇きだった。
どちらからともなく、言葉を交わすことすら省略して、二人は濡れた衣服を剥ぎ取るように脱ぎ捨てた。
床に落ちた布地から、微かに蒸気が立ち上るような錯覚さえ覚える。
露わになった二人の肉体は、ディスプレイのエラーログが放つ 禍々しい深紅の光に濡れていた。
密室の熱気で狂いそうな脳は、もう正常な判断を放棄している。
冷気ではなく、 目の前にあるさらに凶暴な熱――互いの肉体という名の、最も 致命的な熱源を求めて、どちらからともなく手を伸ばした。
「ん……っ、あ……」
肌と肌が 汗で滑り、 ぴったりと密着するたびに、静寂の中で 粘りつくような摩擦音が べっとりと響き渡る。
Noliの背中が、セブンの 汗ばんだ胸板に 強く押し付けられた。
互いの心臓の、破裂しそうなほどに狂った鼓動が、肌の境界線を越えて ダイレクトに伝わってくる。
「熱い……セブン、君の身体、 沸騰しそうなくらい熱いよ……っ」
Noliは首を後ろに反らし、 恍惚とした表情でセブンを見上げた。
その瞳は熱情のあまり 完全に潤み、 視線だけでセブンの理性を じりじりと焼き焦がしていく。
セブンは低く 獣のように呻くと、Noliの腰を 汗で滑る手で強引に引き寄せ、固定した。
片手で熱を帯びたキーボードのエンターキーを強く叩き、世界への 破壊の出力を最大に維持しながら、もう片方の手でNoliの 髪を乱暴に掴んで 唇を塞いだ。
「んむ……ッ、ん、ぁは……っ!」
重ねられた唇は、 互いの肺腑にある 熱風を奪い合うような、 息苦しく激しい略奪のキス。
口内に広がる 互いの唾液すらもが 熱く、 脳の血管が焼き切れるような 錯覚に陥る。
Noliはセブンの首筋に 爪を立ててしがみつき、自ら その熱い身体を 擦り付けるようにして 歓喜の喘ぎをあげた。
サーバーの メイン基盤が 物理的に焼き切れる寸前の、 機械の焦げる匂いが 部屋に充満していく。
世界を 地獄に変えるシステムの 暴走と呼応するように、二人の 衝動もまた 完全に制御を失って オーバーヒートしていく。
セブンはNoliの 身体をデスクへと 押し伏せた。
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ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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熱を帯びたキーボードや マウスが ガタガタと音を立てて 弾け飛び、二人の 汗が 稼働し続けるデバイスの 上にポタポタと 滴り落ちる。
ショート寸前の ディスプレイが 激しく明滅し、その 狂った 光の中で、セブンはNoliの 最も奥深くへと、 容赦なく 自身を突き入れた。
「あぁあッ……! ぁ、は、あ、頭が、おかしく、なる……ッ! セブン、セブン……ッ!!」
劈くような 悲鳴が、 限界を迎えた 密室の熱気に 溶けていく。
汗で滑る 互いの肉体が 激しく ぶつかり合うたび、 水音を孕んだ 淫らな音が 狂ったテンポで 鳴り響いた。
Noliは 逃げ場のない 快楽の熱に 浮かされながら、セブンの 背中に 爪を立て、 その背を 狂おしく 掻き毟った。
「ッ、あ……っ! ああ、あぁ……ッ!!」
デスクに押し伏せられたNoliの指先が、熱を帯びたキーボードのキーをデタラメに叩いた。
画面上では、文字通り世界を恐怖に陥れていた「c00lgui」のログが狂ったように乱高下し、暴走の度合いをさらに深めていく。
世界を焼き切る悪意のコードが走るたび、二人の結合部からは、汗と愛液が混ざり合った、 逃げ場のない卑猥な水音が 部屋中に跳ね返った。
室温はすでに40度を超えているはずだった。
呼吸をするたびに、肺が熱風で焼かれるように苦しい。
だが、その息苦しさが、かえって二人の本能を 野獣のそれへと変えていく。
セブンは、汗で滑るNoliの細い腰を 砕かんばかりの力で掴み、容赦のない角度で 何度も、何度も、その最奥へと 自身を叩きつけた。
「んあッ…! ぁ、ひ、あ、セブ、ン……っ!まっ、あ、熱、いっ……!壊れちゃう……ッ!!」
Noliは頭をのけぞらせ、狂ったストロボのように明滅するモニターを見つめながら、 歓喜と苦悶の入り混じった悲鳴をあげた。
極限の熱に浮かされた彼の視界には、クラッシュし、崩壊していく仮想世界の数字が、 まるで美しい花火のように映っていた。
世界が死んでいく。自分たちの手によって、無惨に、美しく、焼き尽くされていく。
その破壊の頂点で、自分は世界で一番愛するハッカーに、文字通り 身体の芯まで 蹂躙され、 暴かれ、 支配されている。
「ハハ、は……っ! 最高だ、セブン……! 見てよ、世界が、僕たちの、熱で……ッ、あぁぁんッ!!」
「喋るな、Noli……ッ!」
セブンは低く 掠れた声で一喝すると、Noliの 汗ばんだうなじに噛みついた。
肉の焼けるような匂いと、口内に広がる 鉄錆びの味。
痛みが引き金となり、Noliの奥が ギチギチと牙を剥くようにセブンを 締め付ける。
「く、そ……ッ!」
その強烈な 圧搾に、セブンの理性のリミッターが 完全に吹き飛んだ。
汗でびしょ濡れになった二人の身体が、激しく ぶつかり合う。
デスクの上に飛び散った二人の汗が、稼働し続けるPCの基盤に触れ、ジジ、と短い電子音を立てて小さな煙をあげた。
デバイスが物理的にショートしていく。
だが、そんな警告など、今の二人にとっては 絶頂へのカウントダウンに過ぎなかった。
モニターの光が 一際大きく 閃き、そして――数台のマシンが完全に沈黙した。
世界を恐怖に陥れたショーが、オーバーヒートによって 強制終了したその瞬間。
「あ、ぁ……っ、セブン、あ、あ、いく、いっちゃう、あぁぁぁーーーッ!!」
「Noli……ッ!!」
限界を迎えた二人の熱量が、同時に 臨界点を突破した。
Noliは全身を 激しく硬直させ、デスクの上に 白濁を 派手にぶちまけた。
同時に、セブンもまた、Noliの 沸騰しそうなほどに 熟れきった最奥へと、 溢れんばかりの 熱い塊を 容赦なく 吐き出し、 突き入れた。
「は、ァ……ッ、は……っ、ん、あ……」
すべてを出し尽くし、デスクの上に 重なり合うようにして 倒れ込む二人。
完全にエアコンの切れた密室には、ただ、二人の 獣のような 荒い呼吸の音と、焼き切れた精密機械の 焦げ臭い匂いだけが 充満していた。
暗転したモニターに、汗だくのまま 互いの身体を 貪り尽くした 二人の姿が ぼんやりと映り込んでいる。
世界を 破壊した直後の 虚脱感の中で、Noliは セブンの 首筋に 弱々しく 腕を絡め、 満足そうに、 微笑んだ。
彼らにとって、これ以上の ステージは、世界の どこを探しても 存在しなかった。