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赤木side
摩『んぅ?』
赤「おはようさん」
摩『おはよう…、どしたの』
赤「昨日の話覚えとる?」
問いかけると摩浪は小さく頷き、目を擦りながら体を起こした。俺も一緒に起き上がり寝室を出る。
まだ眠いのか摩浪はフラフラしながら歩いてて、様子見とったら壁に頭ぶつけてしもた。
摩『いでッ』
赤「まだ眠いなら寝るか?」
摩『ん〜ん。寝らん』
赤「飯は?」
摩『いらん』
すると俺の方を振り向き抱きついてきた。頭を撫でてやるとスリスリしてくる。この状態の時はもう少し寝かせた方がええんやけど…、本人が寝らん言うとるから大丈夫。
赤「飯は食おうな?昨日結局寝てしもうたし」
摩『でも、食欲ない』
赤「気分悪い?」
摩『ん〜、頭痛いかなぁ』
赤「早よ言わんか。そこで寝よ」
摩浪をソファに寝かせ俺も座る。顔色はそこまで悪くないけど、元気がない。やっぱ疲れが溜まってたんやな。
赤「話できるか?昨日の」
摩『何も無いよ』
赤「言うとくけど、俺の負担にかけるとか考えてるならダメやからな。ちゃんと言い」
摩『何も無いってば…』
赤「詰め詰めに頑張りすぎて体が追いつかんなってきたんやろ?」
黙り込んだってことは図星ってこと。大学通いながらVリーグ所属はキツイはず。体調管理頑張っとる摩浪でも、いつかぶち当たる壁なのは予想出来てた。
赤「摩浪の場合、ストレスのせいなんとちゃう?」
摩『うん…』
赤「そのストレスを上手く対処出来んくて、少しづつ疲れ溜まっていった」
摩『ストレスもあるけど、』
赤「プロの人達に追いつかないとっていう考えに縛りつけられたんやな」
摩浪は1度決めたことは曲げない真っ直ぐな子やから人一倍、体調管理とか色々頑張る。俺はそれが心配で仕方なかった。それが体も心も壊す可能性があったから。
赤「…休みって今日だけ?」
摩『ううん。明日まで』
赤「もうちっと休み取らんかい」
摩『大学もあるし、休みそんなに取れないよ』
赤「周りはなんも言わんの?」
摩『休めって言われる』
赤「はぁ…。少しは甘えんか」ペチッ
デコピンを食らわせて立ち上がる。摩浪は額を抑えたまま少し頬を膨らませてる。
少し待つように言った後、俺はある場所電話をかける。そして許可を貰えた。
赤「摩浪、出かける準備して」
摩『どっか行くの?』
赤「おん。場所は秘密やけど行けば分かる」
ゆっくり立ち上がり自分の部屋に向かう。さっきよりちゃんと立って歩いてるから回復したんかな?
赤「動きやすくて汚れてもええやつにしてな。あー、あと1日分の着替えな」
摩『ん〜』
赤「日焼け止めとかも用意しとき」
俺が連れていく場所は日照りが良い場所やし、肌とか綺麗に保ちたい摩浪には言う必要がある。
摩『お待たせ』
赤「ほな行こか」