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ー4月某日、ヨコハマ某中学校
「今日からここに通うのかぁ…!中学生ってなんだか不思議な感じがするな…。ふふ、どんな学校生活になるんだろう?楽しみだなぁ…!」
今日はヨコハマにある某中学校の入学式。
学校の門周辺は新入生とその保護者たちで賑わっている。
先程この中学での生活に期待をふくらませていた少年、中島敦も新入生のうちの一人だ。
敦は親に捨てられ、施設で育った。
ある日夫婦(両親と呼びます)に引き取ってもらい、10年近く同じ家で過ごしてきた。
親子仲はとても良く、敦がこの学校を受験すると言った時両親はすぐに賛成してくれた。
受験までは塾に通わせたり、お弁当を作ったり、受験に受かった時は喜んで一緒に泣いた。
今日敦はその両親と共に、晴れて入学できたこの学校の入学式に参加するのだ。
桜が舞い散る門をくぐって校舎に入ると、たくさんの先生が講堂への案内をしている。
この中の誰かが僕たちの担当の先生になったりするのかなぁ…とか考えている敦。
男女共学なので生徒人数もかなりいるらしい。
クラスは1-A、1-B、1-Cがあり、敦は1-Aだ。
実は敦の知り合いも、この学校の今年の入学生だったりする。
彼奴はどこのクラスなんだろうと考えているうちに、敦たちは入学式が行われる講堂に着いた。
クラスごとに分けられた席の自分の出席番号のところに座る。
ちなみに敦は18番、1クラスは約30人程だ。
前後の出席番号の生徒をチラッと見ると、ぺこりと会釈を返してもられて嬉しそうな敦。
その後ろから咳と共に不機嫌な声が。
「僕が人虎と同じクラスだと…解せぬ、何故だ…ケホッケホッ」
「兄さん大丈夫?あ、敦さんもA組なのですね、兄と同じですす。良かった…!私は兄とクラスが離れたので… 」
敦を人虎と呼ぶのは敦の友人である芥川龍之介。持病持ちの為よく咳が出る。例の敦の知り合いだが、刺々しい。
その後龍之介を労り、敦に挨拶をした黒髪の少女は芥川銀、芥川龍之介の妹だ。
「後は2人で仲良く話してください、私は自分のクラスに行ってきます。」
銀はそう言ってC組の方へ向かっていった。
仲裁役が居なくなって少し心配ながらも話しかける敦。
「あ、芥川もA組なのか…。ま、まあ仲良くしような、な…?」
芥川は危険な異能を持つが(敦も異能持ち)、この学校では校内での異能の使用は禁止されている。
だから大丈夫だよな…と自分に言い聞かせている敦に芥川は冷たい視線を向け、ピリャリと言い放った。
「登下校の時や教室に他に人がおらぬ時…僕には幾らでも貴様を痛めつける機会はある…。楽しみにしておけ」
「ひぇえ…」
ガタガタと震える敦を置いて、自分の席に座りに行く芥川。
僕の中学校生活…どうなっちゃうの…!? By敦