コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
傍にいるから
深夜、僕がそろそろ寝ようかとしていた頃急に部屋のドアが開いた。何事かと少しビクビクしながらドアの方へ視線を向けると猿ちゃんが居た。ヤバいものじゃないことに安心したのも束の間、猿ちゃんが泣き出してしまったので大慌てで部屋へ入れてベッドに座らせた。
「ふ、ぐ…いお、ぉ…」
ひとまず落ち着かせないと、と思い小さかった時と同じように猿ちゃんを抱きしめて背中をトントンと優しく叩いてみる。しばらく続けていると本当に落ち着いてきたのであの頃と変わらないなぁ、と少し笑ってしまった。
でもそんな呑気に懐かしんでいる場合では無いので、とりあえず猿ちゃんに泣いていた理由を聞くことにした。
「…いぉ、いお…が…ひぐ、」
何度聴いてもこれ以上先のことを言ってくれなかったけれど、多分自分ではどうしようもなく絶望するしかないタイプのタチの悪い夢を見たんだろう。猿ちゃんが泣くのは大体そういう時だ。
可哀想に、叶うことなら僕がその夢を綺麗さっぱり猿ちゃんの頭から消してあげたい。そう思いつつも えぐえぐと嗚咽を漏らして泣いている猿ちゃんが愛おしくて感情がぐちゃぐちゃになる。そんな自分のことは放っておいていつまで経っても泣き止まない猿ちゃんを安心させてあげるために、包み込むように抱きしめて、優しく頭を撫でた。
「絶対に傍にいるから。大丈夫だよ」
そう声をかけていると猿ちゃんが少し安心したように頬を緩ませて笑ってくれた。いつもの強さからは全くもって想像できないその柔らかい微笑みに心を奪われてしまったのはまた別の話。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あひい…着地点分からなかったです…
ぐずぐずよわよわな猿ちゃんが大好き…