「侑にあげるから」
「あれ 千夏(ちなつ)、朝ごはん食べないの?」
「うん、ちょっと寝坊したからこのまま行くね」
実は起きた時から少しだけ頭が痛い。
そのせいで支度に時間がかかってしまったけど、お母さんには言わずにいておいた。
昨日なかなか寝付けなかったのは、 佐伯(さえき)と関わったせいな気がして恨めしい。
彼は 侑(ゆう)のことばかり気にしていたし、まさか侑にもちょっかいかけるつもりだろうか。
考えると気が重くなり、ため息を押しやるように玄関のドアをあける。
その時、「ちな!」と名を呼ばれた。
目を向けた先で、植え込みに腰かけた 侑が立ち上がる。
「侑! なにしてるの、早くしないと遅刻するよ」
「なにって、ちな待ってたんだよ。 おせーよ」
「え?」
「どうして」と言いかけて、侑とは昨日学校で別れたきりだったのを思い出した。
侑の**********************
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