「一番はちなだよ」
さっきから、体がふわふわ揺れているような気がする。
いったいなんだろう。
得体のしれない浮遊感と 既視感(きしかん)は、夢だろうか。
あぁ……そうだ。
これはきっと夢だ。
海で溺れた、あの夏の日の夢。
「ヒカルくん……」
「―――気が付いた?」
ふいに短い声が聞こえた。
はっきりしない意識の中で、目線だけを声がしたほうに向ける。
その瞬間、はっとした。
薄いカーテンの向こうで、窓に腰掛けた 佐伯(さえき)がこちらを見下ろしている。
(なんで……)
「目がさめたんなら、保健医呼んでくる」
それだけ言い残し、窓から身を起こした佐伯は、保健室を出て行った。
どうして佐伯がここに?
そもそも、どうして私は保健室に―――。
記憶を辿ろうとするも、そこだけ 靄(もや)がかかったようで思い出せない。
とりあ*********************
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