kn「ただいま!」
hb「ただいまぁ!」
ng「ただいま戻りました。」
sr 「…。」
最近、凪ちゃん達が怪我まみれで帰って来る。 でも、何事もなかったような笑顔で帰って来られると、怒るに怒れなくって、
sr 「おかえり。」
なんて、仲間のくせに、素っ気なく言う。
hb「どしたんせらおぉ!苦い顔してぇ!」
sr 「…別に。早く手洗いしてお風呂入ってきたら。家が汚れるよ。」
遠回しに傷をどうにかするように伝える。 でも毎回、
kn「いやいや、そんな事よりさ、次の依頼の計画!6時間後には外に出なきゃだし。」
そうやって、依頼の事ばっかり。自分達の事も大事にしてほしいのに。
sr 「…せめて服くらい着替えて、包帯とか巻き直せば。」
これが、俺の言える最大限の心配だった。
ng「分かってますよ。少なくともこいつらよりは。」
hb「おぉい!w一言余計だぞ!w」
kn「流石に言い過ぎだよアキラw」
ng「まぁ、wそんなに心配しなくても大丈夫ですよ。
それからせら夫、もうすぐ任務じゃないですか?準備をし始めた方が良いかと。 」
ng「…あと、分かってると思いますけど日付が変わる前、2時間後ですね。
それまでには帰って来てくださいね。」
sr 「…」
正直な事を言うと、嫌だ。 だって、帰りが1秒でも遅くなると怒られるし、しかも凄く怖い。 否定したら、どうなることか。だから今は、従うしかない。
sr 「…分かっ…た…。 」
ナイフをしまって、ドアノブを握る。ゆっくり振り返って、
sr 「…行って…来ま、す…。」
一言残して、自室に向かう。事務所を出る。
sr 「はぁぁ…」
あらかじめ用意しておいた武器を持って、最終確認をする。 今回の任務は殺し屋相手。内容はシンプルで、屋上から入って、 14階から地下6階まであるマンション内の人間を全員殺す。 範囲は広めだけど、80人も居ないから、近距離戦で行う。 最後にもう一度地図に目を通しておいて、 フードを被って部屋の窓から屋根に飛び乗って目的地に向かう。 今日は肌寒いからか、少し感覚が鈍る。
(早く帰れたらなぁ…)
なんて、どうでもいい事を考えているうちに、例の屋上についてしまった。
sr 「スゥゥ…ハァァァァ…」
少し乱れた呼吸を整え、ナイフを構える。 14階、13階、12階と、階段を飛び降りながら敵を正確に殺していく。 9階。血生臭い。不快。
(さっさと終わらせよう…。)
グシュッ
sr 「…ッ!?」
右肩から左腰にかけて背中を大きく斬られた。 服に血が滲んでいくのが分かった。油断してた。しくじった。
sr 「ハァ”ッ…ケハッ…ヒュッ…カゥ”ッ 」
急げ。まだ止血剤が効いてない。足を止めるな、止まるな。 今止まったら、確実に死ぬ。負ける。 焦りで震えた右手に力を込め、ナイフを強く握った。
sr 「ハァッ…ハガッ…ア”ァ”…」
気付けば、真っ暗な場所で、今だに震える右手を壁に当て、左手の爪を胸に食い込ませ、 いつ倒れても可笑しくない程酷く痙攣した足で立った状態で俯いていた。 身体中が熱い、きっと、傷だらけなのだろう。 状況を理解出来てきたとき、さっきまでなかったはずの灯りがこちらに近づいて来ていた。 まだ敵が残ってたのかッ…まずい。
sr 「ッ…だ…誰ッ…ハァ”ア”」
目の前まで来たそいつに問い掛ける。 1人?いや…3人…?
kn「誰って、僕だよ。奏斗! も~セラったらいつまで経っても帰って来なくって心配したんだよ何してたの?」
奏斗…?雲雀も…凪ちゃんまで…。何で此処に居るの?今回の任務場所は俺しか知らないはず…
sr 「なんッで…カフゥ”ッ…ここッ…にッッ」
kn「…。セラァ~?まず僕の質問に答えよっか~」ニコッ
sr 「…ッ」
怖い…怒ってる…?謝らないとッ…
sr 「ぁ…ンハ”ァ”ッ…ごッめんッ”」
ガッ
sr 「い”ッッ」
kn「セラ、いい加減にしたら?何て言えば良いのか位分かるよね?」
髪の毛を掴まれた。どうしようッ早く答えないと、早く言わないとッ
sr 「ハッ…カヒッ‥フハッ”‥ヒッュガッ‥ケグッ」
苦しいッ痛いッ嫌だッ
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