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幸せだった。
こんな時間がずっと続けばいいのに。と思ったが、トールサイズ抹茶フラペチーノにもやがて枯渇する時がくる。
かくいう、手越くんのエスプレッソも
俺と同じくらいに飲み終わり、
「さて、行くかな」と手越くんはスマートに席を立ったのだった。俺もどたんばたんを
後を追った。
クスクスという嫌な感じの笑い声が背後から聞こえて、あー、俺のことだなと
思いつつ、外に出た。それでも、フラペは
美味かったし、俺的には幸せ指数のが上回った。
「さっきのインキャ、挙動不審だったね」
「うん。キョロキョロしてた。
まるで、スタバなんか初めて来たかのように」
ああそうさ。
陽キャの巣窟に来るなんて、初体験だったさ。
俺は小さくふっと笑い、足早に歩く手越くんのあとに続いた。並んで歩くと、なんか手越くんに悪いような気がしたから。