テラーノベル
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※菊池視点
本日元貴君と映画の宣伝でとある情報番組のインタビューを受けた。
色々聞かれ、最後に
「仲いいんですね!」
インタビュアーの人にそう言われ、俺は思わず
「いやぁ・・・。」
と言ってしまった。すると元貴君が驚いた表情をして
「え?うちら、友達だよね・・・?ねぇ!友達だよね!?」
いつかのネタを出してきたので
「メンヘラ彼女みたいに言うじゃん(笑)」
笑いで誤魔化した。
思わず否定してしまったが、仲が悪いわけではない。ただ、元貴君の中にある『仲いい人レベル』でいったら俺は多分60点くらい。いくら仲良さげに振舞っていても、元貴君との間には見えない壁がいくつもあって、”よそ行き元貴君”とは打ち解けられても、”本当の元貴君”にはまだ届いていない。
いつか『仲いい人レベル』100点になれるかな?
(多分無理だな・・・。)
ニノさんでさえ俺の見立てでは80点だし。
インタビュー撮影が終わり元貴君と楽屋へ戻って来た。
「元貴君はこの後この局で音楽番組の撮影でしょ?」
「うん。」
「他の二人もいるんだよね?」
「もちろん。なんで?」
「あいさつしとこうかなって。」
「あいさつ?」
「大事な大事なVo様をお借りしてるわけだからさ。」
「俺は箱入り娘か何かなの?」
「似たようなもんじゃない?」
「えー?逆だよ。俺が守ってんだよ。」
ふふんと得意げに笑みをこぼすもっき―。
いや、それも多分間違っちゃいないんだろうけど・・・。
『コンコン』
扉がノックされた。
「はーい、どうぞー。」
返事をする。扉が開きそこに立っていたのは・・・
「若井!?涼ちゃん!!」
MGAのメンバー若井君と藤澤さんだった。
元貴君の中にある『仲いい人レベル』100点、いや、120点の人たち
さっきのドヤ顔はどこへ行ったのやら、元貴君はまるで子供みたいにぱぁっと笑顔になって二人に駆け寄る。
「二人ともどうしたの?」
「元貴を迎えに来たんだよ。」
藤澤さんが優しく笑うと、元貴君は嬉しそうにえくぼを作る。
「菊池さん、お疲れ様です。」
若井君がぺこりとお辞儀をして、隣に居た藤澤さんもぺこりとお辞儀する。
そんな二人の間に入ってわちゃわちゃしてる元貴君。
「涼ちゃん、そのアイシャドウ新色?」
「そうだよ。うちのチームのメイクさんが持ってきてくれたんだ。」
「涼ちゃんにぴったり!」
「ふふ、ありがと。」
「若井のイヤカーフいかつくね?」
「元貴の指示だろ?うちのスタイリストさんが探しまくったって言ってた。」
「あ、そういえば。」
「ひどっ。」
「今日ね、今日ね、インタビュー4本撮ったの!すごない?!」
「すげぇな。喉大丈夫?」
「おしゃべりはほぼ風磨君にお任せしてたから大丈夫!ね!歌える芸人さん。」
いきなり話を振られたが反射的に
「いや、アイドル!」
突っ込む。
それ見て満足気な元貴君と「うちの子がすみません」的な表情の若井君と藤澤さん。
「じゃあね!風磨君。お疲れ様ー!」
いつの間にか準備を整えてた元貴君は、若井君と藤澤さんの腕を引っ張って楽屋を出て行った。
そして一人残された俺は何故かホームシックに陥っていた。
「・・・久しぶりに実家に電話してみるかな・・・。」
⊂(ᴖ ̫ᴖ )⊃

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コメント
5件
いいねぇー 続きが気にかるぅ