テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
7日間の戦いで、アルテマが何故か戻ってきた。
私 「何処へ行くつもりだ?」
そう一言声をかけると、アイツは怯えたような顔で振り向いた。
アルテマ 「ゾディアーク…さん…」
私 「何をしている、戦いはどうなったんだ?」
アルテマ 「戦いは辞めました」
そう勇気を振り絞った声でそう言った。理解が出来なかった、あのお方の期待に応えるのが
私たちの使命。それに反逆するなど愚かな行為。
私 「どう言う意味だ?」
アルテマ 「私、気づいたんです…あのお方に話せば、
本当の美しい世界を求めてくれるかもしれないんです!」
私 「何を言っているんだ?あのお方の期待に応え、命令には従い、汚れ無き世界を
完成させる。それが我々が生み出された理由だ。
それに応える気の無いお前には消えて貰おう」
ダーガ
アルテマ 「嫌…辞めて…ゾディアーク…さん…」
アルテマは消えた。涙を流して私を見ながら消えていった。その瞬間、
私 ドクンッ「うっ…!」
急に胸が痛んだ。アルテマのあの表情を思い出す度に苦しくなった。
私 「うっ…忘れろ…!アイツは反逆者だ…!」
そして心に闇を流し込んだ。そうすると身体が楽になった。
こうすればどうでも良くなる。私はこれを最近、何度も繰り返していた。
だから私は、もう自分の心で悩む事は無くなった。
何も感じずに、ただ破壊を好む殺戮人形の様に。
私 「ゾディアークさん…」
私はゾディアークさんに肉体を消されてしまった。
でも、彼は最後に一言声を出していたはず。
「すまない…」そう言っていた気がしたんだ。
やっぱり、苦しんでいる。助けてあげたいけど…私にはその身体がもう無い。
冥界で、彼の死を待つ事しか出来ない。もしここに来たら、ちゃんと話そう。
だって、そう彼に伝えたから、手を差し伸べると、そう伝えたから。
コメント
2件
まだ心は完全に消えかけてないんですね。アルテマさん、ゾディアークさんを助けてあげてください!