テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

とても雨の強い日だった。


私は、小学校6年生から付き合っていた人がいた。私はその人のことを愛していたし、相手も、愛してくれていると思っていた。中学生になって、クラスが違くなるまでは。

私は1組で、彼は3組。これほどクラス替えがあって欲しいと思ったことは無い。クラスが変わり、部活も違くなり会える日も少なくなってしまった。私たちは、遊ぶことはもちろん、話すことも少なくなってしまった。でも、私は彼のことを目で追っていたし、彼も私を見ていてくれていた、はず。中学3年生の春、彼に学校のベランダにある木の下に呼ばれた。学校で話すことは懐かしなったから、私にはどんな話か想像できなかった。

「どうしたの??呼び出すなんて珍しいね。」

「急にごめん。俺と別れて欲しい。」

「えっ…じょ、冗談だよ、ね?」

「本気。」

「き、嫌いになったの??私なんかしちゃった?」

「ううん。嫌いには、なってない。」

「じゃ、じゃあなんで…」

「ほら、最近話してないじゃん。会えないし…付き合ってる意味あるんかなって。」

「これから話そう!たくさん。だから、そんなこと言わないで…」

「これからは、友達として、ね。」

一瞬、世界が真っ黒に見えた。これが、絶望というものなのか。彼が、ここから立ち去ろうとしているから、とっさに…

「わ、わかった。でも、1つお願い聞いて欲しい。」

「いいよ。なに」

「別れたことは、誰にも言わないで欲しい。ほら、元々色々噂にされてたから、このことがきっかけで色々聞かれるのもやだし、噂立てられるのもやだから。」

「わかった。でも、何かで気づかれたらごめん。」

「それは、いいよ。できるだけ、で。」

「ずっと好きだったよ。」そう言おうと思ったけど、何か言われるのが怖かったから、私は何も言えずに、私から離れていく彼の背中を見ることしかできなかった。

「あれ、目がぼやけて、うまく、見えないや。」

「今まで、ありがとう。」

この作品はいかがでしたか?

31

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚