誤字脱字注意
歴史的表現あり
俺達は仲がとてもいい 。
今までお互いに助け合って生きてきた
これからもそんな毎日が 続いていく
と思っていた
空が死んだ
アメリカ軍の戦艦に特攻して
御国の為に 命を散らしたそうだ
俺には理解できなかった
なぜ 空が死ななければいけなかったのか
なぜ 空が特攻隊に選ばれたのか
なぜ 空はそのことを話してくれなかったのか
なぜ なぜ なぜ なぜ なぜ なぜ なぜ
頭に浮かぶのはそんな言葉ばかりだった
それから俺は アメリカ兵を見つけると
自分が自分じゃなくなったみたいに
身体が勝手に動いて アメリカ兵を殺していた
体力は限界のはずなのに 意地でも動いてしまう
我ながら恐怖を感じていた
ある日のこと
兄貴と一緒にアメリカ軍と戦うことになった
そして アメリカ軍の大半を殺した時
森の方から光るものが見えた
俺はすぐに分かった 戦場で何度も見てきた
銃口だ
音が鳴る寸前で俺は 兄貴の身体を押した
銃弾は心臓近くに当たった
その瞬間 脚に力が入らなくなった
兄貴は銃口が見えたところに走っていった
そしてすぐ戻ってきた
返り血を浴びていた
俺の胸からは ドクドクと血が流れ出ている
兄貴は それを布で抑えた
『 大丈夫だから 、
死ぬな ! 俺を置いて逝くな 、、! 」
俺は心底安心していた
兄貴に 銃弾が当たらなくてよかった
そんなことばかり思っていた
そして 最期の力で俺は兄貴の頬に手を添え
とだけ伝え 目を閉じた
遠くで兄貴の叫び声が聞こえる 、、
死ぬ瞬間 走馬灯を見た
兄貴と喧嘩してるところ
空と料理をしているところ
3人で鬼ごっこをしているところ
泣いたこと 笑ったこと
いろんなことが 頭に浮かんできた
次に目が覚めた時 空が俺の死体の前で
泣いているのを見た
空の肩を 触ると
空の顔色は更に悪くなった
あっちに戻れ と 泣きながら俺に訴えた
俺は目の奥が段々熱くなってきて
一粒 、 二粒 と涙が溢れた
「 ごめん 」
それから 兄貴の様子がおかしい
ご飯が喉を通ってないみたいだ
少し食べるだけでも むせてしまっている
そんな日が続いた ある日
いつも通り 兄貴の散歩に着いていくと
見慣れないところに着いた
森を抜け しばらく歩くと高い崖についた
兄貴はフラフラと崖の先に向かって歩いていった
空が兄貴に必死に叫んでる
その声は段々と 泣き声に変わっていった
俺は兄貴の腕をギュッと掴んでいた
だが 、 幽霊の身ではどうしようもなかった
俺の手から するりと腕が抜け
空の声すら聞こえていないようだった
そして兄貴は 飛んだ
俺は掴もうとしたが 届かなかった
聴きたくない音が 辺りに響いた
見に行くと
骨が折れて 血がたくさん出ている兄貴がいた
顔を見ると 幸せそうな顔をしていた
後ろを振り向くと 兄貴がこっちに来た
空が大粒の涙を流して泣いている
俺は先程からポツポツと涙が流れていた
そんな俺らを 兄貴は優しく包み込んだ
これで 3人になった
やっと 3人でまた 、、、
その瞬間 身体がふわっと軽くなり
白い光を帯びて 身体が消えた
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