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今日から2連休。
時間に余裕があるのに残念ながら奏斗とはタイミングが合わなかったので、特にやる事もやりたい事も無かった私は、何となく気まぐれでお菓子作りなんかをしてみていた。
午前中は桜パウダーと桜餡を練り混んだパウンドケーキを作った。
ちょっと昼ごはんがてら休憩を入れて、今はクッキーをオーブンに突っ込んだところ。
焼き上がるのを待つ時間は暇なので、オーブンの目の前に座り込んでスマホを弄っていたところに一通のメッセージ。
『早く終われそうなんだけど会える?』
奏斗からだった。
予想外の内容に、急いで返事を打つ。
『あいたい!』
『良かった。待っててくれたら迎え行くけどどうする?』
『あ、よろしくお願いします』
『了解〜。15時くらいには行けると思うけど出る前また連絡するね』
『はーい。がんばって〜』
大体自分で奏斗の家へ向かうけど、今日は出来たてお菓子がある。
せっかくなのでそれを持って行きたいのでお言葉に甘えてお迎えを待つ事にした。
会えるんだ。
どうしよう、嬉しい。
嬉しくてそのメッセージを見ていたけど、こうしてはいられない。
お菓子持ってく準備と、身支度を整えて、一応、お泊りの用意も。
お迎えまで約1時間半、のんびりしてる時間は無い。
🍷「ごめんね待たせた?」
急いで準備を整え、家の外で忘れ物が無いか確認を終えたタイミングで奏斗が到着した。
🌸「んーん、今降りてきたとこ」
🍷「ちょうどよかった?てか荷物いっぱいじゃん」
🌸「暇だからお菓子作ってたんだよね。食べてもらおうと思って持ってきた」
🍷「ぇまじで?めっちゃ楽しみ」
奏斗は話しながら、私が持っていた荷物やらバッグをするすると車の中に入れていく。
あまりにも自然にやるもんだから何も反応できなかった。
その流れで助手席のドアまで開けて、どうぞと手で促される。
🌸「⋯ありがと」
🍷「いーえ?ドア閉めるよ、危ないから気をつけてね」
そう言ってドアを閉める直前、にっこり笑ってするりと軽く頭を撫でられる。
こういう事普通にやってくるんだからたちが悪いよね、この人。
🍷「はい出発〜」
🌸「迎えありがと、いっぱい持ってくのあったから助かった」
🍷「急に会える?って言ったの俺だしね。まぁそうじゃなくてもこれくらいするよ、会いたいし」
🌸「⋯ぐぅ」
🍷「なに?それ」
🌸「風楽奏斗こわいぃぃ」
🍷「なんでだよwww」
🌸「急に甘い台詞ぶっ込んでくるし運転してるのかっこいいしこわい」
🍷「どう反応すんのが正解なのそれ」
🌸「ある意味それが正解」
🍷「わっかんねぇ」
だってあまりぶっ込んでこられたら私が持たいないので。
その気になった奏斗は本当に、いつにも増して優しいし甘いしこっちが限界迎えようとお構いなしに溶かしてくるんだから。
あ、やばい、考えてたらどきどきしてきた。
🍷「お菓子の甘い匂いする」
🌸「出来たてだからね。多分美味しいはず」
🍷「ん?味見してないの?」
🌸「してなーいよろしくー」
🍷「えぇ⋯」
別に味の心配はしてないけどさぁ等とぶつぶつ言っている。
そんな何でもない会話を続けながら暫くの後、奏斗の住んでいるマンションに到着した。
当然のように私の荷物も持とうとする奏斗を止め、自分で持つからと言ったらバッグだけ渡された。
🍷「いいから」
と、空いた手を取られ所謂恋人繋ぎをすると、そのまま手の甲へちゅ、と可愛らしく音をたててキスをされる。
思わずびくっと反応した私をみて楽しそうに笑う奏斗。
これだけの事に反応してしまうのもどうかと思うけど、奏斗相手だとすぐに余裕なんてなくなってしまう。
なんだか悔しくて、手は振りほどけないからかわりに身体ごと動いて体当たりをした(びくともしない)。
まだ楽しそうに笑いながら、奏斗は私の手を引いて歩き出した。
🍷「桜餡てあんまり食べた事なかったけどいいねこれ」
🌸「ね。あんこそんなに得意じゃないけど桜好きだから桜餡は好きなんだよね」
🍷「俺多分桜に負けてる気がする」
🌸「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
🍷「え、やめてよ俺のが好きって言って???」
言われて思わず考えてしまった。
そもそもベクトル違うと思うんだけど。
食べ終えた後の皿を片してリビングに戻ると、こっち来てと言われたので奏斗の隣に座り込む。
🍷「ん〜〜〜」
隣に来たけどなんか違った?と奏斗のほうを見ると同時、一瞬の浮遊感のあとに気がつけば横抱きで抱え込まれていた。
🌸「え、ちょっと」
🍷「ねー暴れないでよ⋯何、嫌?」
🌸「い、や⋯じゃない、けど⋯!」
急にはやめてほしい。
でも宣言されたらそれはそれで構えちゃうから困る。
奏斗は私の反応をいつもとても楽しそうに見ている。
それだけならやめろとつっぱねるんだけど、その奥に優しさや甘い感情が混じっていて、それが嬉しくて擽ったい。
しょっちゅう同じようなやりとりをして、その度に思う。
私は奏斗が大好きで、いつだって奏斗だけに感情を支配されていたいんだなって。
着地点もいつも同じだと、諦めて力を抜いて身体を奏斗に預ける。
🍷「あれ、今日諦めるの早くない?」
🌸「⋯⋯だって結局勝てないもん」
🍷「なんだ〜残念」
この状況を楽しんでいる奏斗はそうだろうけどね。
私だって楽しくない訳じゃない、ただ恥ずかしさが勝つだけだ。
せめて顔を見ないように俯いていたのに、顔に添えられた手で目が合う状態にされ、そのまま唇が重なった。
🍷「⋯⋯⋯は、」
🌸「ん⋯」
🍷「⋯ね、手だして」
深いキスに意識が飛びかける。
ぼぅっとしながら手を出すと、白いリボンが通された鍵を渡された。
🍷「プレゼント⋯って言っていいかわかんないけどさ、うちの鍵」
🌸「え⋯いいの?」
🍷「うん、持ってて。それで、」
🌸「⋯⋯?」
渡された鍵を持つ手ごと包み込んで、おでこをくっつけて。
🍷「無理しなくていいし都合つく時でいいからさ、ここで待っててくんない?それで、⋯おかえりって、言ってほしい」
小さく息をついて紡がれた言葉に、息が苦しくなった。
ただでさえうるさかった心臓が更に激しく脈打つ。
🌸「⋯、うん、できるだけくる。奏斗の事ここで待ってる」
🍷「⋯良かった、ありがと」
ひどく安心したように微笑む奏斗に、痛いくらい心臓が締め付けられる。
私の存在が少しずつ奏斗の中に増えていっているのであろう事実が、どうしようもなく嬉しい。
🌸「⋯奏斗、大好き」
少しも零す事なく、この想いが伝わればいい。
あなたを好きになれて、あなたに想われて、泣きたくなるくらい幸せだって。
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爆発した感情を発散させた結果こうなった
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まき
#四季凪受け