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⚠️忍たま人形パロ
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仙蔵「ん…?」
現在、作法委員会部屋には、2人の生徒がいた。
六年生、立花仙蔵。四年生、綾部喜八郎。
2人は各々したい事をしていた。
仙蔵は、机に置いてあるものに目を留めた。
そこに置いてあったのは、4年い組の天才トラパーの綾部喜八郎のぬいぐるみだった。
仙蔵「喜八郎の…ぬいぐるみ?」
随分と可愛らしい手のひらサイズのぬいぐるみだった。仙蔵はそれを手に取る。
仙蔵「しかし、よくできているな…だれが作ったのか…」
ぬいぐるみに夢中になっていた仙蔵の左手から焙烙火矢がの零れ落ちようとしていた時だった。
仙蔵「おっと!」
既でそれを取った仙蔵は、右手にあるぬいぐるみをぐっと力強く抑える。
喜八郎「んぅ”っ…!?」
聞いた事のない喜八郎の声に仙蔵が顔を向ける。喜八郎は、顔を赤らめ、ふいっとそっぽを向く。
喜八郎「…///」
仙蔵「…喜八郎」
仙蔵がさっきの喜八郎の声を聞いてもなお、落ち着いた声で名を呼ぶ。
喜八郎はそっぽを向いたままだ。
1歩、2歩、3歩。仙蔵と喜八郎の距離が徐々に近づいていく。
喜八郎はその気配を感じながら、冷や汗をかきながらも、そっぽを向いたままだった。
手を伸ばすと、肩に着きそうなくらいまでの距離で仙蔵が足をとめた。右手には、人形が握られている。
仙蔵「…」
仙蔵は人形に視線を落としていた。
喜八郎が、ゆっくり顔を仙蔵の方へ向ける。
喜八郎「…立花…先輩?」
喜八郎が名前を呼んだとほぼ同時だった。
仙蔵の親指がぎゅっと力強く喜八郎のぬいぐるみへ沈んだ。
喜八郎「んぅぅ”!?///」
かなり力強かったのだろう。喜八郎はドサッと音を立て、その場で倒れるように床へ落ちた。
喜八郎「ふー…」
自身の呼吸を落ち着かせる。
喜八郎(落ち着け…喜八郎。どうしたんだ…立花先輩が持っているぬいぐるみはなんだ…??一瞬しか見えなかったが、僕によく似ていた…ような)
喜八郎がそんな事を考えている時、コロッと小さな音を立て、喜八郎の小さなぬいぐるみは床へ転がっていた。
仙蔵「…」
仙蔵は床へ落ちた人形へ視線を移している。
喜八郎「…?」
喜八郎は仙蔵を見上げながら、肩を揺らし呼吸をしていた。人形へ向ける視線は、今までとは見た事のない冷たい視線だった。
喜八郎「立花先輩?」
名を呼ばれ、喜八郎の方を向いた仙蔵はにこっと微笑み、視線を喜八郎と同じ高さへ合わせる。
膝を折った仙蔵は、左右の手で喜八郎の体を挟む。
喜八郎「先輩、動けません…」
仙蔵「問題ない。」
穏やかな声で告げた仙蔵は喜八郎との顔の距離をずいっと近づける。
喜八郎「んっ!」
喜八郎が本能的に目を瞑った瞬間、吐息が触れる。
チュッ
クチュッ
喜八郎「んっ…///ぷはっ」
喜八郎(あ…僕、立花先輩と、なにを……?)
仙蔵「ありがとう。喜八郎?」
ペロッと舌なめずりをした仙蔵が悪戯じみた笑みを浮かべ言葉を告げる。
何があったのか、理解した喜八郎は顔を赤らめふいっとそっぽを向いた。
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