テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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真実のトライアングル

第33話 - 第34話

2023年06月04日

#ファンタジー

#宇宙

#哲学

valdubieda

例えばこの3次元世界に「東京スカイツリーを建てる」というビジョンを持ちます。するとビジョンはひとつ上の４次元に生まれたとします。その意識が明確で確実になったとき、3次元世界に徐々に表れていきます。まず点が現れます。それが用地という面になって、そこに高さが加わって、だんだん建物らしくなってきて、さらに縦長になって、のっぽになってって、やがて完成します。私達はこれらを、それぞれ「今」という断面ごとにしか認識できません。建設中ならばそういう立体として、完成していればまたそういう立体として、まるでＣＴスキャンの立体版のように。でも、4次元世界では完成形を、最初から認識できてるんじゃないでしょうか。時間の経過を必要とせずに。　

　言ってることが、まだよく飲み込めないんだが……

　私が言いたいのは、4次元の人は、私達の3次元でスカイツリーを実際に作る前から、完成形を知ってるんです。時間の経過を必要とせずに。次元の差を越えると、そうなるんじゃないかと。