テラーノベル
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こちらはテイコウペンギンの二次創作になります。オメガバースの世界です。
シャチ⇒Ω
ペンギン⇒α
パンダ⇒β
上司⇒β
となってます。
※ペンパンペン世界線です
特に左右を決められるほど考えてないのでお好きにどうぞ。
===
僕には密かに意識を向けてしまう同僚が居る。
そいつは僕にいつも押し付けられ仕事をグチグチいいながらもなんだかんだ終わらせてくれる、そんな奴だ。
「ねぇ、ぺーんぎぃん。これもやっておいてよ」
「は?やる訳ないだろ、この腹黒パンダ」
ジトっとコチラをみながら悪態付き手はそのままキーボードをカチカチと叩いていく。
───この光景というのはいつもの事だ。
……そして、僕はこのペンギンに想いを寄せているのだと最近気付いたのだ。
「はーぁあ、早く帰りたいなぁ……ねー、ペンギン」
「お前、何もしてないだろ。」
「そーですよ、仕事進めましょうよ!」
えー?と言いながらスマホを眺める。
いつもの食べもぐ更新、と言っても食べたくても給料が怪しくて今日は眺めてるだけなのだ。
隣のペンギンと奥のシャチはバース性別があり、一定の期間に思考がフェロモンで暴走してしまう。
ちなみに僕はドノーマルのβなんだけど、2人のフェロモンは本物でたまに充てられて解消する為にそういう夜の店で解放しなくちゃならない時もある。
2人は申し訳なそうにするけど、これは仕方ないことだ。
密かにその店で女の子の事ペンギンに見立てて興奮してる時だってあるからこれはもうお墓に持っていこうって思ってる。
バース性別には運命の番が存在するらしいから僕はきっとペンギンとは結ばれないななんて……既に諦めてるようなこと片隅に考えてしまう。
そんな辛気臭い気持ちになりたくなくて飄々としてるのもまああるけど、たまにペンギンから凄い睨まれるときがある。
今日はまさにそうだ。
「なぁにぺんぎーん?僕にそーんな熱烈な視線おくってさぁ、僕の事が好きなのー?」
……なんて冗談まじりにいってしまう。僕が君を好きなのにね。
「は?パンダさんをペンパイが??」
かなり驚く様にそのやり取りに食い付いたシャチくんはそんなことないですみたいな事をずっと言っているがペンギンは何故か何も言ってくれない。
「……じょ、冗談なんだからそんな固まらないでよー」
ははっと半笑いになりながらチラッとペンギンを見るとまた睨むようにこちらを見てきた。
なんだかいつもの感じとは違っていたたまれなくて、サボるフリしてトイレに駆け込んでいた。
「なんたよ、ペンギンのやつ。なんで睨むのさ」
便座に座り込みながら項垂れてると個室の隣から「デリカシーの無い誰かさんの言葉がからかってる様で胸糞悪いんだよ」と返ってきた。
ズキンと心が痛むが「だって凄い見てくるんだもん」となんともない様に返せば隣は暫く言葉がかえってこなかった。
「……何さ。僕だって僕にだってペンギンに思う気持ちがあるんだよ。」
口が勝手に動いていく、想いが口からポロポロ落ちていくように続く。
「君はαだろ。でも僕はさ、βなんだ。可もなく不可もなくだ。運命の番ってのがあるんでしょ。もうそんなの叶いっこないじゃん」
段々声は震えていく。握った手は汗ばんで熱い。
「……運命の番なんて知らん。そんなもんは、俺が求める相手が運命だ、そうだろ」
向こうの声も低く吐き出されていく。
「ずっと隠すように俺から逃げやがって。」
───お前が夜の店に入ってくの見て何度もムカついたんだ
そう紡がれた言葉の怒りが隣から届く。
「……君事考えて吐き出してるんだ。実質君でしてる様なもんでしょ。相手の顔なんて、見てないよ」
だんだん小さな声になりながらトイレの扉を開けると目の前にふるふると体を震わせながら涙目のペンギンが待ち構えてた。
「……なにさ、狡いのはそっちじゃん。フェロモンってなんだよ。僕だって愛嬌で君を翻弄してやろうって思ってるのにさ、僕ばっか理性が飛ぶんだもん」
ジトッとこちらも視線を投げると真っ黒の顔のペンギンがほんのり赤くなって言ってる気がした。
「……知ってるか、後天性αやΩは生み出せるっていう話」
「へ?」
「受け入れればそれは可能なんだっていう話」
ペンギンが両手で頬を捕まえてくる、至近距離で視線はぶつかり合うとコンっと額は重ねられる。
「興味、湧いてきたんじゃないか?」
「まあ、無いわけじゃないけどさ」
ボソボソと返すとペンギンは目を細めてこのまま嘴が僕の唇に触れた。
そこから先は真っ白で何がなんだか覚えてない。
#Prott
もずく
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コメント
1件
うわ、面白かった……! オメガバースの二次創作ってだけでワクワクしたけど、βのパンダが「どうせ運命の番とかあるんだろ」って諦めてるところに、ペンギンが「そんなもん知らん、俺が求める相手が運命だ」って返すの、心臓抉られたよね。構造としても、「βだから当事者じゃない」と思ってたパンダが実は一番翻弄されてるっていう二重構造が効いてて好き。あと「実質君でしてる様なもんでしょ」ってトイレ越しに吐き出すシーン、卑屈と開き直りの絶妙なバランス……続きが気になるなあ。