ーーーーChapter 4 闇の中ーーーー
「はい今回の企画は〜‼︎」
そう言って始まる撮影。
今日の動画は僕、ぼんさん、おらふくん、menの4人。
おんりーは体調不良らしい。
心配だけれど、今は目の前の撮影に集中するべきだと思い、一瞬忘れることに。
動画撮影が終わり、配信。今日はエンドラ討伐の配信。4人で行うのは複雑だけれど。
配信もクライマックス、今からエンドに入る。足を入り口に突っ込む。
いつものエンドと、なぜか違った。
〔なんか…暗い?〕
〔すごい抉れてる…〕
視聴者さんたちのコメントの通りだ。その瞬間、モニターが光り、その中に吸い込まれる。
…どこだ?真っ暗。闇の中のよう。周りを見回すと、いつものアニメ風ビジュアルのメンバーが。
「おーい、みんな〜!」
すると、ぽこぽこと吹き出しが出る。どうやらこれはコメント欄らしい。そして、おらふくんが焦った様子で、
〈…ドズルさん‼︎大変ですっ、おんりーがっ…〉
えっ⁉︎上空を見る。すると、エンドラではなく、おんりーが飛んでいる。こちらをじっと見つめて、すっと目を逸らす。
「おんりー⁉︎」
『ドズル…さん?』
このおんりーは、色々と違う。アニメ風ビジュアルなのに、片目は黒に侵食され、紫色の瞳に。頭には角もある。何より、背中には大きな翼が生えている。
〈おんりー‼︎〉
《おいおい、何でここにいるんだよ…》
【体調不良じゃないの?】
〔おんりーチャン⁉︎〕〔どうしてここに…?〕
視聴者達も驚きを隠せていない。
『…ゲームの為ですよ、この世界の為なんです。』
そう言うと同時に突風で飛ばされる。地面に落ちると、激痛が走る。痛み、感じるのか…
そうして、もう一度大きな翼を地面に打ち付ける。
痛…動けずに、固まってしまう。
【…おんりーはそんなのじゃない。】
ぼんさんが、傷だらけで汚れた身体でおんりーに近づく。
【おんりーはもっと優しくて、メンバー想いだっ‼︎】
『俺はお前達が言う俺じゃない。』
《…闘おう、みんなで。〉
おらふくんが真剣な眼差しでこちらに語りかけてくる。自分も懸命に身体を起こし、全員で頷く。丁度インベントリに鉄の斧がある。痛めつけたくはないが、仕方がない。
「おんりー、そっちが本気なら、こっちも闘う。」
ーーーーChapter 4 finーーーー
ーーーーChapter 5 本当の絆ーーーー
コメント
4件
やばい...めちゃめちゃ良いですね... どうしてくれるんですか!このまま読み進めたら神すぎて○にんじゃいますよ!
死…_|墓|_😇
おいおい、これ以上私をあの世に送らせるなよ...(決して悪い意味ではありません)