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fwak
あれから結構な月日が経った
あきなは全然帰らないし、むしろそれが当たり前となっている
「じゃ、仕事行ってくる、散らかすなよ」
『散らかさないよ!俺も配慮ができるようになったんだから!』
「少しだけね、少しだけ」
『ほめてくれたっていいじゃん……行ってらっしゃい』
「いってきます」
あのあと、さすがに家が分からないのはまずいし、どこで何やってるか分からないのが不安すぎて、あきなには携帯を渡した
使い方が分からず、困っていたが、今はスマホゲームとかめっちゃしてるらしい
今日はホストだけだし、夜の11時までには帰れるだろう
ホストクラブにて
今日はちょっと大変そうだ
何より面倒くさい客が入ってる
メンヘラっぽいの駄目なんだよなぁ…
「あ、おまたせ!姫」
〈あ!湊ぉ!しつもーん!私の今日の香水はなんの香りでしょーか?〉
「んー?今日はラベンダーかな?」
〈え!せいかーい!さすが湊!〉
相当アルコールがまわってる、頬を赤らめて、俺に話しかけてくる
何分か経ったあと、突然彼女が話題を変えた
〈湊ってさ、彼女いるの?〉
「え?俺?俺には姫がいるからさ~」
〈うそつき!この前仕事の間に外で電話してたじゃない!あきな、あきなって!〉
「それは!」
〈結局はみんな偽善者!湊もそうだったなんて…あり得ない、あり得ない!!〉
「ちょ、姫!誤解だから!」バシャッ
〈うるさい!いいわけなんて聞きたくない!〉
思い切りシャンパンかけられた、こういう客しょっちゅういるんだよな…
〈ねぇ、湊?湊は私の物なんだよね?だったら、こういうことしても許してくれるよね?〉
そういって彼女が取り出したのは小さなナイフ
「ま、まって姫!それは!」
俺が止めようと手を伸ばすと、その手を突き刺された
「い”ッ…!?」
まわりの客がおかしいと、止めに入ってくれた
{湊、今日は上がれ、こっちは対応しとくから!}
「でも…」
{酷い顔してるぞ、明日は休め、働きすぎだ}
「…すません、失礼します」
〈ちょっと!待ちなさいよ!〉
{落ち着いて!!}
〈あんたのこと一生恨んでやる!逃げやがって!逃げやがって!〉
後ろから、散々な罵声を言われた
俺はそんなものに耳を傾けず、クラブをでた
外は雨が降っていた
なんでこうも運が悪いんだろう
一方的に責められて、訳も聞かずに、なんで、俺は…
壁に寄りかかりながら、うずくまり、俺は、声を抑えながら泣いた
キャラに縛られて、人前で泣くこともできない俺は、こうするしかない、
一人で抱えて、苦しむしかない
こんな世界なら…誰も俺を望んでくれないなら…
別に、いなくなっても、いいんじゃないか…?
ak視点
全然既読がつかない…
LINE上には、雨降ってるけど、迎えにいこうか?と言う俺から送信した文章が並んでいた
いつも10分以内には帰ってくるだけどなー…こういうのって束縛って言うの?心配しすぎ?
待っとこうと思ったが、なんか嫌な予感がして、俺はスマホ片手に傘をもち、家を飛び出した
『ッはぁ…はぁ…』
ダッシュできたから息が切れてる
『確か、ここだったはず…』
ふわっちが働いているホストクラブ
今日はやけに騒がしかった
{あれ?あきなくん?}
『あ!オーナーさん!ふわっち知りませんか?』
{え…湊なら、結構前に帰ったけど……もしかして…}
『家にこなくて、どっかで時間潰してるんでしょうか…それより、何かあったんですか?騒がしいですね?』
{ちょっと中で対応が…}
そのとき、クラブの扉が勢いよく開いた
〈ちょっと!ここのオーナー!湊を出しなさい!〉
{なんででてきてるんですか!}
『湊…』
〈ん?は?何このガキ〉
『んなッ!』
〈まぁいいわ、はやく!湊を!〉
{落ち着いて…}
なるほど、ふわっちのことはだいたい分かった
『オーナーさん!俺いきますんで!』
{あ、あぁ!頼んだぞ!}
ふわっちはきっと…
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