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???「 御機嫌よう 、 お嬢様家の皆様 」
〃「 五番目のファミリーが 、 御挨拶に参りました 」
静まり返る会場で 硝煙の匂いが漂う中、銀髪の女だけが優雅に微笑んでいた。
紗那「 ⋯⋯ 五番目 ? 」
美玲「 まさか 、 あの表に出ていなかった組織がやっとお出ましですの ? 」
女は大型のリボルバーを肩へ担ぐ。
???「 失礼 、 名乗りが遅れましたね 」
〃「 黒百合家首領 、 エヴァ・ローゼンベルク 」
〃「 以後御見知り置きを 」
セシリアは黙った儘エヴァを見る。 赤い瞳が、僅かに細められた。
セシリア「 ⋯ 聞いた事の無い名前ですわね 」
エヴァ「 当然です 。 最近迄表舞台へ興味がなかったので 」
璃茉「 なら何故今更出てきたアル ? 」
エヴァは笑う。
エヴァ「 退屈だったからです 」
紗那「 うわ 、 絶対セシリアと同類だ ⋯⋯ 」
セシリア「 心外ですわねぇ ? 」
美玲「 どの口で仰ってますの 」
其の時、 黒百合家の構成員達が、一斉に銃を構えた。 統一された動きで、 まるで軍隊の様だった。
柚木「 ⋯ 統率力が高いですね 」
美玲「 えぇ 、 かなり厄介ですわ 」
琴音だけが、ぱちぱちと拍手する。
琴音「 わぁ ~ ! なんだか格好良いですわ ~ ! 」
紗那「 お前は緊張感持て !! 」
エヴァはゆっくり会場を見回す。 割れた窓と 崩れた柱。 死体、 血飛沫。 そして、笑っているセシリア。
エヴァ「 ⋯ 成程 」
〃「 確かに楽しそうな場所です 」
セシリアの口角が吊り上がる。
セシリア「 えぇ 、 毎日退屈しませんわよ ? 」
エヴァ「 素敵 」
其の瞬間、
── バンッ !!
突然、エヴァの部下が発砲した。 銃弾は一直線にセシリアへ向かう。 だが、
セシリア「 遅いですわ 」
ヒールを鳴らした瞬間、セシリアの姿が消えた。 銃弾は空を裂き、背後の壁を砕く。
エヴァ「 ⋯⋯ へぇ 」
次の瞬間、 セシリアは既に部下の目の前に居た。
部下「 な ⋯⋯ 」
鈍い音がして、 男の身体が天井へ吹き飛ぶ。 シャンデリアへ激突し、硝子片が雨の様に降り注いだ。
琴音「 わぁぁ ~ 綺麗ですわ ~ ! 」
紗那「 感想が終わってんだよ !! 」
エヴァは笑みを深くする。
エヴァ「 素晴らしいですわね 」
〃「 まるで怪物 」
会場の空気が止まる。
紗那「 あ 」
璃茉「 終わったアル 」
だが、
セシリア「 ⋯⋯ ふふっ 」
セシリアは笑った。
セシリア「 今日は皆様 、 随分其の言葉がお好きですのねぇ ? 」
赤い瞳が細く歪む。
セシリア「 宜しいですわ 」
〃「 そんなに怪物が見たいのでしたら 」
〃「 御望み通り見せて差し上げます 」
会場中の照明が、一斉に落ちた。
紗那「 は ⋯⋯ ? 」
美玲「 停電ですの !? 」
2,027
暗闇、 悲鳴、 足音、 そして。
── ぐしゃり。
肉の潰れる音が響いた。
暗闇の中で 誰かの悲鳴が響く。
敵「 ぎゃぁぁぁぁッ !? 」
鈍い衝突音がした。 何かが壁へ叩き付けられた。
紗那「 ⋯⋯ うわ 」
血の匂いが一気に濃くなる。 見えないが分かる。 セシリアが動いている。
エヴァの部下達も僅かに動揺していた。
部下「 ど 、 何処だッ !? 」
部下「 照明を戻せ !! 」
セシリア「 御機嫌よう 」
真後ろから声がした。
部下「 ひッ ⋯ 」
銃声がし、 何かが倒れる音。
琴音「 わぁ ~ ホラーですわ ~ ! 」
美玲「 楽しそうに言わないでくださいまし 」
紗那は舌打ちしながら銃を構える。
紗那「 ったく ⋯⋯ 」
〃「 セシリアが暗闇に入ると一番面倒なんだよ 」
暗闇に紛れる必要が無い。 セシリアは見えている様に動く。否、 実際見えているのかもしれない。 ヒールの音がした。
かつ、かつ、と静かに響く。其れだけで敵が怯えていた。
敵「 来るなッ !! 」
乱射、 閃光が一瞬だけ会場を照らす。其の 僅かな光の中で。
紗那「 ⋯⋯ っ 」
見えた。 セシリアが笑っていた。 返り血を浴びながら、 まるで舞踏会で踊るみたいに。
セシリア「 ふふっ ⋯ 」
〃「 そんなに怯えなくても宜しいですのに 」
又悲鳴が上がる。
璃茉「 相変わらず趣味が悪いアルな 」
イヴ「 でも美しいわ 」
璃茉「 理解したくない感性アル 」
すると突然。
── パンッ!!
天井付近で発砲音。 シャンデリアの残骸が落下する。
紗那「 っぶねぇ!? 」
紗那は咄嗟に飛び退く。 其の横を、銀色の何かが通り過ぎた。
紗那「 ⋯ ナイフ ? 」
暗闇の奥。其処 に誰かが立っていた。
???「 避けるなんて聞いてないんだけど 」
若い女の声だ、 不機嫌そうな声音。
紗那「 誰だお前 」
ぱちり。 ライターの火が灯る。 一瞬だけ、女の顔が照らされた。 短い黒髪に 鋭い金の瞳。 そして首元には、黒百合の紋章。
???「 黒百合家幹部 、 レナ 」
〃「 アンタが有海紗那 ?」
紗那「 ⋯ だったら何だよ 」
レナは面倒臭そうに肩を竦める。
レナ「 別に 。 思ったより普通の女だなって 」
紗那「 は? 」
レナ「 もっとこう ⋯ 化け物っぽいの想像してた 」
紗那の眉がぴくりと動く。
紗那「 其の言葉流行ってんのか ? 」
レナは鼻で笑う。
レナ「 でも安心した 」
〃「 普通なら殺しやすいから 」
レナのナイフが閃いた。
名前:マモン
性格:紗那を気に掛けている、見た目のせいで怖がられる、本当は優しい
立場:七つの大罪幹部
年齢:?
好物:宝石
嫌物:甘いもの
得意武器:片手剣
苦手武器:重い武器
CV:木村良平