TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

君へ渡す言葉。

一覧ページ

「君へ渡す言葉。」のメインビジュアル

君へ渡す言葉。

17 - 親愛なるあなたは火葬。曲パロ。

♥

105

2024年04月03日

シェアするシェアする
報告する

曲パロです。

「親愛なるあなたは火葬」

という曲を参考にさせて頂きました。

多分最後ら辺は聞いた事あるんじゃないかな?

スタート。


孤児院に白虎が出た。

その白虎は人間だった。

異能力者だった。

小さな白い少年だった。

私は少年の父親だった。

少年は私が嫌いだった。

私は少年を痛ぶり続けた。

心が締め付けられるくらい。

私は少年に怨まれるだろう。

だが、それでいいのだ。

少年にとっての “ 怪物 ” になるのだ。


「お前は私が嫌いか?」

少年は睨む。

「それでいい」

「お前は私を怨め」

「死ぬ迄、ずっと」

これは少年の為。

これは仕事ミッション

自分を殺してでも達成してみせる。


怪獣になりたい。

怪獣ならば殺せるからって。

壊獣にもなれないくせに。

僕は夜歩いていた。


白虎が追い掛けて来る。

自分の背後にへばりつく様に。

逃げても逃げても追い掛けて来る。

怪獣になりたいのに。

怪獣になったって意味無いのに。

全部分かってるくせに。


綺麗な川に人の足が浮かんでいた。

つい助けてしまった。

性別は男性だった。

整った顔だった。

僕の様な怪獣と違って。

彼は「太宰」と名乗った。

包帯を全身に巻いていた。

彼の目線は、

優しかった。


暗い倉庫に満月の光が照らされる。

僕の本性が現れる。

本性?

いや、

正体?

知ってる。

月下獣だ。

僕は怪物だ。

化け物だ。

醜いんだ。

恐ろしい。

気色悪い。

汚い子だ。


太宰さんは優しい。

僕は怪物なのに。

優しく包み込んでくれる。

歪な子なのに。

いらない子なのに。

「君はとてもいい子」

なんて云うんだ。

存在価値なんて元から亡いのに。

僕は怪獣だ。

壊獣なのだ。

唸っても唸っても聞こえない。

彼は本当に優しい。

そうか

本当に聞こえない。

醜い罵声が聞こえない。


「敦くん」

「大丈夫だよ」

「私が守ってあげるから」

唸っても唸っても貴方だけは、

「大好きだよ」

と云ってくれた!

「はい」

笑って。

心の底から。

「僕もです!」

耳鳴りが無くなった。

この作品はいかがでしたか?

105

コメント

1

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚