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朝、目覚ましの音で目を開けると隣で寝ていた筈の大輝くんがいなかった。
「どこぉ…」
なんて呟きながら探していると玄関でスーツ姿の大輝くんがいた。
なんでスーツ?やばい…かっこいい…すき
「ごめんね想太、起こす時間なくて」
「いや、別にええよ 」
見惚れながら話していると
「想太も午後からでしょ?その時また。じゃ、もう俺行くね」
手をヒラヒラ振りながら外へ出ていった。
かっこよくてもっと見ていたかったけどその時はそのまま背中を見送った。
時間が経って、今は自分も準備をし、楽屋に着いたところ。
大輝くんはどこかと辺りを見回すとまだスーツのままで、また見惚れてしまった。
ハッとしてソファに座ろうとすると先客の雄大くんとはやちゃんが何かとニヤニヤしていた。
「スーツの大輝くんかっこいいねぇ」
「スーツの大輝くん好きなんですねぇ」
と、見惚れてしまっていたことがバレたのか弄り倒してきた。
「ちゃうし…そんなんじゃない…」
口を尖らせながら座ると大輝くんの方に目が行って、バッチリと目があってしまった。
するとニヤニヤしながら近付いてきて
「そんな見ないで、ね?穴あいちゃう」
と、僕の頬を両手で包み込んできた。
「そんなん、…ええから…はやく仕事して…」