「…すまなかった…」
 
 
 見慣れたデスク、窓から入ってくる光を見て僕は起きた。
 最近、変な夢を見る。
僕の父さんらしき人が綺麗に輝く海の前で、どこか寂しそうに謝っている…そんな夢。
 日本「考えても…無駄かな。」
 そう、毎日思いながらいつもの時間に家を出た。
 
 
 会社のオフィスには、珍しくドイツさんがいた。いつもは僕が1番だったから。
 日本「おはようございます、ドイツさん。」
 ドイツ「ん?おお!おはよう、日本。」
 ドイツ「結構早く来るんだな」
 日本「ドイツさんも今日は早いですね。」
 ドイツ「じいちゃんの散歩に付き合わされたんだよ。」
 日本「ドイツさんのおじいさんっていうと、ドイツ帝国さんですか。」
 ドイツ「そう、なんか体力増やすためにしようって言われたが、ほぼ走ってたな。おかげで眠気も消し飛んだ。」
 なんてたわいもない話をしながら、席についた。
 数十分後、アメリカさん達が来た。イギリスさん、カナダさんと一緒にいつも来ているので仲は良いのかもしれない。
 仕事が始まる10分前になったら一気に国が来始めた。ここでほとんどの国が揃う。ただ…
 日本「イタリアさんまだ来てないですよね。」
 ドイツ「そうだな。…また遅刻か。」
 結局、イタリアさんは仕事開始の30分後に来て、部長であるEUさんに怒られていた。
 4時間ぐらい経って昼休憩となった。いつも通りドイツさん、イタリアさんとカフェテリアで一緒にご飯を食べる。
 ふと、思い出したので最近の変な夢の話をした。
 イタリア「変な夢なんね。日本のお父さんっていうと…日帝さん…だっけ?」
 日本「えぇ。その通りです。」
 ドイツ「うーん…よく分からないな。…その場所はどこか知ってるのか?」
 日本「いえ全く知らない場所です。」
 イタリア「…じゃあ探してみようよ!」
 ドイツ「は!?正気か?」
 日本「そうですよ!?全く知らない場所を探すなんて、あるかも分からないのに!」
 イタリア「でも、何回も出てくるなんて何かありそうじゃない?それに、日帝さんって日本が産まれてすぐ亡くなったんでしょ?日帝さんのことを知るチャンスかもよ!」
 ドイツ「しかし…」
 日本「探しましょう。」
 ドイツ「は!?どのくらいかかるのか分からないんだぞ?」
 日本「それでも、父さんのことを知れる可能性があるなら私はなんだってします。」
 ドイツ「…ッ」
 イタリア「これは日本のことだよ?日本がどうするかは自由なんね。」
 ドイツ「…分かった。日本がどうするかは日本の自由だ。俺も協力しよう。」
 日本「…ありがとうございます。ですが、手伝ってもらわなくて大丈夫です。これは私のことですから。」
 ドイツ「そうか…。でも、困ったことがあれば言えよ。 」
イタリア「好きなだけ頼っていいんね!」
日本「……ありがとうございます。」
 
 〜続く〜
コメント
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ほのぼのしててめちゃ好きです! 少し疲れた感じがする日本とか 日常生活みたいでハマります! ワン///