ピピピ….ピピピ…
「んーー、、」
朝を知らせる目覚ましの音と共に精一杯の背伸びをする
シャーッ
カーテンをあけ、朝の光をいっぱいに吸い込んで食卓に向かう。
いつもと何ら変わらない。
トーストを焼き、バターを乗せて、丸かじりをし、着替えて学校へ。
いつもの風景。いつもの行動。
だけど、なんだか今日は学校に行くのが憂鬱で。
広く広く、澄み渡った空を見上げ、のんびりのんびり。
学校へ向かう。
「ゆいと!!!!!」
突然後ろから僕の体を丸め込むように抱きついてくる友人。
「うお…なんだよ、びっくりした笑」
「ゆいとが見えたんだもん。しょうがないー」
「理由になってないだろ、笑」
「はは笑」
他愛無い会話をいつも通り続けていく。
「あ、そうだそうだ、そういえばさ、ゆいとって今日が誕生日じゃね!!」
ふと友人が漏らした言葉に僕は眉をひそめた。
「あー、、そうだったっけ、、」
そっか。だから憂鬱なのか。
微かに吹く夏風に揺れる木々がこのザワザワした心を表しているかのようだった。
「ハッピーバースデー!」
「ゆいと!」
こちらに笑顔を向けてお祝いの言葉を言ってくれる。
「…ありがとう」
「なんだよー!嬉しそうじゃないなー、、」
お世辞にも嬉しそうとは言えない表情をする僕に対して不服そうな声を漏らす友人。
「ははっ。ごめんごめん。。」
でも….