テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
キキーッ
バンッ
――
―
なぁ、
なぁ!
ハヤテ?
《学校》
ん?
《小林 ハヤテ》
授業終わったよいつまで寝てんの?
ああ、うん。
ノート写せてないやろ、今なら
ジュース1本で見せてやっていい
《清水 ソラト》
何キメ顔してんだよ…
お前のノートは何書いてるか分かんないから
別の人に見してもらうわ
え〜、
今ならただだよ
急にただになったし、
ほらほら
ノートを開きハヤテに見せる
字汚、やっぱ読めんわ
お前これなんて書いてあんの?
…です。とか?
語尾ぐらい何となくわかるだろ、
それすら自分でもわかんないんかい。
ノートとは
ま、まぁいいんだよ提出さえできてれば
お前そのノートはC評価だって
出せばBは貰えるだろ!
出してるだけじゃん
ああ、そうだとも
でも、ノートなんてみんな後から見返さんやろ!
まぁ確か
出せればいいんだよ出せれば!
〜
《放課後》
あー暇めっちゃ暇なんやけど、
どっか行かん?
いいけど、どこ行く?
たまには冒険で、こっちの路地裏とか
そう言う冒険?
電車でどっか行かんみたいな話かと思った
だって、電車は金かかるやん
まぁね
〜
《路地裏》
なんもないやん
でもこういう雰囲気
冒険みたいでわくわくする!
お前が楽しいならいいけど
あ!ハヤテなんかあるくね?
ん?
そこには古びた駄菓子屋さんがあった。
ちょっとよって行かん?
いいけど、そもそも開いてんの?
営業中って書いてあるよ!
〜
《店内》
いらっしゃいませ〜
20代後半っぽい男性店員
な、なんか意外。
もっとよぼよぼのおばあちゃんがおるんかと思ったわ
ソラト、そういうのは失礼じゃね?
失礼じゃないだろ別に
全然大丈夫だよ。
好きに見ていきな〜
店員はそう穏やかな口調で話しかけてきた
二人とも学生さん?
そうです!
高校1年生!
ソラト…そんな、個人情報を易々と
最近の高校生は情報リテラシー高いんだ、
俺時代に置いてかれてるわ〜
二人は幼なじみみたいな感じ?
いや、高校生で仲良くなりました!
厳密に言えば中学同じだけど接点なかったみたいな。
あーね
…
ハヤテ、なんか、どうした?落ち着きなくない?
具合悪いなら店の裏で休んでもいいけど
大丈夫です、
ソラト。
いや、なんか、変な感じせん?
せんけど
ならいいや
ここさぁ。
めっちゃ路地裏で全然お客さん来ないからさ。
是非何か買ってってよ
はい!買っていきます!
ラムネとか買おうかな〜なんか懐かし!
これください!
はーい。
ハヤテくんは何も買わなくていい系?
あ、俺はいいです。
おっけ〜
なんか、スーパーで買うより
懐かしさ半端ない!早速食べちゃお!
ハヤテくん
な、なんですか?
困った時はウチにおいで
?
は、はい?
あ!もう日が暮れてきとる!
ハヤテ!はよ帰らんと怒られるよ
お前が連れ回したくせに
それはいいから、はやくはやく
〜
《大通り》
久しぶりに懐かしい思いになったし
やっぱたまには冒険も悪くないよな!
そうだな。
あ!信号変わった
ソラト、待っ
まぁいいか、靴紐靴紐
キキーッ
?
バンッ
〜
X月XX日夕方XX通りにて
トラックが高校生に接触
意識不明の重体
《葬儀》
空人!空人ぉ!
…
《ホームルーム》
突然だが、悲しいお知らせがある。
もう知ってる者もいるかもしれないが、
先日、
清水が交通事故で亡くなった。
コンビニがあるとこの大通りらしい
だからあそこに花とか置いてあったんだ
俺、警察が来てるとこ見たよ
清水と一番仲がいいのって小林だったよな
その日も一緒に帰ってたんじゃね?
可哀想〜
友達が
目の前で死ぬってどんな気持ちなんだろうね。
…
……
〜
《帰り道》
あの日、俺が止めとけば。
あの日、
あの道を通って帰らければ。
あの駄菓子屋に寄らなければ。
もしもを考えても、
ソラトは戻って来ないのに
ソラトが死んだのって
俺のせいなん?
『困った時はウチにおいで』
〜
《路地裏》
…
《駄菓子屋》
こんにちは。
あ、ハヤテくん
早速来たね、もう困っちゃった?
人を生き返らすにはどうすればいいですか?
その人は君にとって大切な人なの?
分かりませんけど。
居ないと…
そう。
とりあえず店の裏で休もうか。
はい。
〜
《店の裏》
店員さんは。知ってるんですか?
人を生き返らす方法。
(俺は何を言ってるんだろう、
そんな方法あるはずないのに。
ただ、俺が殺したかもしれない
俺が助けられたかもしれない
責任から逃げたいだけなんだ。)
ハヤテくんはさ、
その人と自分の命天秤にかけられる?
え?
最悪自分を落とす。
そんなことができる?
それは、
片方が助かれば片方が助からない
そういう“仕組み”みたいだよ。
…まぁ、とりあえず
一回やってみよっか。
え?
そろそろ帰った方がいいよ、
夕暮れだから
え、そんな時間じゃないはず
ハヤテが駄菓子屋に戻る扉を開く
外は、さっきまで昼だったはずなのに
夕焼けに染まっていた。
あ!ハヤテ!
具合悪いの大丈夫になった?
え?
ん?
は?
二人とも早く帰らないと親に怒られるよ〜
はーい、ほらハヤテ帰るよ
店員さん!
どうした?
あ、んっ、うっ、
ありがとうございました。
それを言うのは早すぎると思うけど
なんの話し?
《大通り》
久しぶりに懐かしい思いになったし
やっぱたまには冒険も悪くないよな!
…
あ!信号変わった
ソラト、待って
靴紐結ぶ
あー、おっけ
キキーッ
?
この状況でソラトが轢かれるわけない。
だってここは歩道だし…
バンッ
《ホームルーム》
突然だが、悲しいお知らせがある。
もう知ってる者もいるかもしれないが、
先日、
清水が交通事故で亡くなった。
なんでだよ……
《大通り》
久しぶりに懐かしい思いになったし
やっぱたまには冒険も悪くないよな!
…
ソラト、道を変えよう!
ん?まぁいいけど。
キキーッ
バンッ
《大通り》
ソラト、
…
ソラト!
…
空人…
キキーッ
バンッ
〜
《駄菓子屋》
ハヤテが駄菓子屋に戻る扉を開く
あ!ハヤテ!
具合悪いの大丈夫になった?
…
ハヤテ?
二人とも早く帰らないと親に怒られるよ
はい、ほらハヤテ帰るよ?
ハヤテくん。
大丈夫?
店員さん。
色々、ありがとうございました。
そうか!お世話になったもんな!
店員はハヤテを見つめた。
ソラトくん、また来てね。
はーい!
《大通り》
久しぶりに懐かしい思いになったし
やっぱたまには冒険も悪くないよな!
店員さんもいい人やったし、
また行きたいなぁ。
…
あ!信号変わった
…
えっ、ハヤテ?
キキーッ
バンッ
――
―
なぁ、
なぁ!
ハヤテ?
ハヤテ!
X月XX日夕方XX通りにて
トラックが高校生に接触
〇〇高校1年生
小林颯君が亡くなりました。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!