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wt様の腐向け。
brknのお話。
「開いたばかりで知名度少なすぎるからさ、インパクトが欲しかったオーナーが男性キャストを雇う案出してて、それで俺らが集まった感じ」
「なるほど……?」
「ちなみに俺は前勤めてた会社が倒産したから転職活動までの日銭を稼ぐためにしてる」
「なかむは代理オーナーだけどスマイルはよく分からない」
「会社が倒産って災難だね……雇用期間っていつからいつまでなの?」
「二ヶ月前に来てあと二週間先までだったかな」
もしかしたらそのうち会えなくなるのかな……
「……そっか、ウチくればいいのに……」
「ごめん聞こえなかった、なんて?」
「あっ?いや、なんでもないよ」
さっきの言葉シンプルにセクハラに近いのでは?
どうしよ、本当は聞かれていてあえてあの対応していたら。
でも本当に僕のところ来てくれればいいのにと思った。
「あと友達から聞いたんだけどさ、住所公開してない理由って?」
「それもオーナーが戦略とか言ってた気がする」
「ある程度噂が広まったところでSNSで公開して一気に呼び込もうみたいな」
ここのオーナー経営戦略立てるの上手いな。
そういうの素人だから良い方に転がってるかどうか分からないけど。
「大変?」
「普通に楽しいよ、今までになかった分野だし、人との関わりも出来たし」
「この服は恥ずかしいけど//」
「似合ってるけどな〜」
「あっ、変な風に受け取らないでね!?」
「分かってるよw」
今日失言多いかもしれない。
きんさんのフォローの上でやっと会話成立してる感じがする。
「あ、そろそろ時間だよ、延長する?」
「今日はいいや」
「ごめんね、プライベート寄りな話ばっかり……」
「ぶるーくにしか話してないから気にしないで」
「うぅ…申し訳ない……」
彼の優しさが身に染みる。
きんさんが天使にまで見える。
「今日もありがとー!」
「また来てねー」
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営業時間が終了し女性キャストが上がりかなりの時間が経つ。
まだきんときの暴酔状態は醒めない。
「今日!延長が!なかった!!/」
「そのぶるーくってヤツが金欠だっただけ……」
「そうじゃない!俺とすごすのめんどくさかったんだぁ!//」
「ちょ、きんときっ……落ち着け…」
きんときの拘束が段々強くなっていく。
スマイルは抜け出せずこちらに助けてと視線を送る。
この絵面ちょっとジワるな。
「でもぉ……パフェたべさせてくれた//これは脈あるねぇ…/」
「もうお前の考えてること分かんねぇよ!」
「っく!?ぅ、なかむ助けて!!」
「はいはい今向かう」
「きんときー、それスマイルだから離しなー」
「それ呼ばわりすんな!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
床には土下座をしたきんとき。
表情は俯いているせいで見えないが俯き加減で彼の心情が見て取れる。
「何日も技を決めてしまい申し訳ございませんでした。」
「酔ってるなら仕方ないっちゃないけど、もう少し抑えられない?」
「記憶が曖昧なんです、多分制御出来ません」
「難しいな、割って飲むタイプの割合変えたらほぼ詐欺ることになるし」
「きんときだけドリンク提供なしにするのは?食べ物はOKで」
「でもぶるーくと飲みたいし利益のことも考えると……」
きんときをこのまま前に置くのは危ない。
が、共感する部分もあるため完全には批判出来ない。
「でも営業時間まで持ち堪えられれば大丈夫だと思う」
「……今の段階では。」
「分かった……」
「元気出せよ」
「うーん……」
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この体質はどうにかならないのか。
酔ったって構わないが好きな人の前で暴れだしたら幻滅されるという特大デメリットが存在する。
もうやだ。
何で寄りによってこういう職種でぶるーくと出会ったんだろう。
橋の欄干にもたれかかる。
「はぁ…どうすればいいの……」
「……ちょっと君時間ある?」
「うおっ!?びっくりしたぁ!!」
「誰ですか……?」
金髪で眼鏡をかけた人物。
ぶるーく程ではないが大きい。
何だか見覚えある気がする。
「驚きすぎ………俺こういう者なんだけど」
名刺が渡される。
高級感のある紙質と固く見える文。
「簡単に言うとなかむの上司。」
「えぇ!?ど、どのようなご用件でしょうか……?」
「色々だよ、話あるから着いてきて。」
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