葛葉の変身(サーニャ)が出てきます。また直接的な表現はありませんが、🔞を連想させるセリフがあります。ご了承頂ける方のみお進み下さい。
「」葛葉
『』叶
葛葉side
仕事から帰る途中、ふと見かけたチラシ。
《ストロベリーフェア開催中!旬のいちごをふんだんに使った贅沢パフェはいかがですか?カップル様ご来店で半額に♡》
・・うまそー。
ピンクの文字で大きく書かれた文字の隣におそらくパフェであろう写真がのっている。たしかに盛りだくさんにいちごが乗っていて、それでいてパフェ自体のサイズも大きい。
なるほど、たぶん1人分じゃないからカップルがなんちゃらっつってるのか、めっちゃうまそー。。見ているとぐ〜とおなかがなる。
カップル、カップルかぁ。。俺と叶も一応カップル、、一応ってなんだ、カップルだよな。でもだからって男2人であの店に乗り込むのはさすがの俺でも無理だ。
くそ〜あきらめるか、、いやでもうまそ〜、、まぁ半額をあきらめれば別に食べれるけど、せっかくなら半額で食いたい。金は大事だからな。うーん。。。
そう考えているうちに気づくと家のドアの前まで来ていた。
ガチャ
「ただいま〜」
『あ!おかえり〜』
奥から叶の声がして俺は安心する。
手洗い・うがいをしてリビングのソファに座る。叶はテレビを眺めながらくつろいでいる。
『見てよ葛葉これ』
叶に言われテレビに目を向けると、高級ホテルのストロベリースイーツフェアなるものを紹介していた。
『葛葉こういうの好きでしょ』
「・・うまそー」
『ふふ、やっぱり』
画面を見つめる俺を笑いながら見る叶。あ、そうだ、あのパフェ、、
「叶さ、帰り道にあるパフェのやつ知ってる?」
『何?知らない』
「なんかめっちゃいちごが乗ってるでけぇパフェがあってさ、めちゃくちゃ美味そうなんだよ。まぁ割と値段もするんだけどさ。」
『えーそうなんだ!なんてとこ?』
俺は店の名前を伝え、叶は手に持っているスマホで調べ始める。
『葛葉!カップルは半額だって!!』
・・知ってるって。でもさすがに俺行く勇気ないぞ?
『僕たちもカップルなんだから行こうよ!』
「いや、お前、まじ?」
『うん!』
「いや〜、、俺さすがに恥ずいわ、あのどピンクの店に男2人で入るの、、」
『あ、そういう感じの店?』
「ん、女の店って感じだった」
『そっかー、、でも葛葉食べたいんでしょ』
「うん、まぁ」
『僕はいいよ?別に』
「いや、、さすがに厳しい、、」
『うーんそっかー、残念だねぇ葛葉』
そう言いながら俺の頭を撫でる叶。
カップル、、カップル、、あ!!そうか!!俺がサーニャになれば、!!!!
「叶、次の休み、行くぞ」
『え、どこに?』
「さっきの店」
『え?行きたくないんじゃないの?』
「・・俺頭良いこと思いついたわ」
『え!なに?』
「んー、言わねぇ」
『なんでだよ!』
「いーじゃん!とりあえず決定な!」
(お休み当日)
叶side
今日は葛葉とあのパフェを食べに行く日。なんかいい作戦があるとかなんとか言って部屋にこもってるけど何してんだろ。
「あー!!!やっべ!!!」
葛葉の部屋から大声が聞こえる。
・・なにしてんだ、あいつ。
そう思いながらリビングでテレビを見ながら葛葉を待つ。テレビは今日もいちごのスイーツ特集をやっている。そうか、旬だもんなぁ。。
「叶〜俺やっちまったわ〜」
そういう葛葉の声に振り向くと、そこには普段のジャージを着てはいるが、随分ぶかぶかで背丈の小さくなった葛葉が、、いや、サーニャがいた。
『おまえ、、そういうことかよ』
僕は驚きと歓喜で目を見開きながら葛葉を見る。
葛葉はぽりぽりと頭をかきながら
「服、無かったわ、、、」
と言う。
『あの夏祭りの時みたいに変身できないの?』
「あー、あれは実際に着たことがある服じゃねーとできない」
『そうなんだ、あ、じゃあ服買って着替えてから行けばいいんじゃない?』
「そこまでの道はどーすんだよ、このぶかぶかジャージか?」
『ちがうよ、買いに行くまでは葛葉で行って、服買ったらこっそり変身して服きたらいいじゃん』
「・・お前天才だな」
そうと決まればさっそく出発する。
まずは女性ものの服屋に行く。
『葛葉せっかくだし着たいの選びなよ』
「いやっ、、別に俺そーゆーのないし」
『えー?せっかくの機会なのに』
「お前が選んだら良いだろ、なんでもいいからよ」
『えっじゃあ選んでくる!葛葉は試着室にいて!』
僕は嬉しくなって店内を歩き回る。
これもかわいい、、あ、これも、、こんなのも意外と似合うんじゃないか?
僕は気に入った3着を手に持ち試着室のカーテン越しに声をかける。
『葛葉、開けていい?』
「あ?いーよ」
しゃっとカーテンを開けるとそこには既に変身済みの葛葉が。
『かっ、、、かわいい』
「やめろお前、、なに素で言ってんだよ」
『いーじゃん、かわいいもんはかわいいもん』
「んで?服それ?、、てかお前持ってきすぎな?」
『だって全部似合いそうなんだもん』
「お前当初の目的わかってる?パフェだぞ!服なんかどうでもいいんだよ」
『でもせっかくデートだもん!僕、隣はかわいい子に歩いて欲しいな』
「・・わかったよ、待ってろ」
そう言いカーテンを閉め、ゴソゴソと着替える葛葉。
『これちょっと短くねぇ?』
そう言いながらカーテンを開ける葛葉。ミニスカートからのぞく真っ白な細い足に目が行く。
んんっ!!可愛すぎる!!
僕は心の中でガッツポーズをしながら褒めたたえる。
「いやまじでかわいい、てかサイズぴったりじゃん!似合う〜」
葛葉は恥ずかしいのかすぐにカーテンを閉め、次の服へと着替える。
「お前これは、、は?これ、なに、、どういうこと?」
葛葉はジャンパースカートの着方がわからなかったようでよく分からない所に頭を通しながら困惑した顔でカーテンを開ける。
僕は思わず笑いながら直す。これもめっっちゃ可愛いし似合ってる。迷うな〜、、、
葛葉はまたカーテンを閉め、最後の服に着替える。
「・・これ着やすい!あ、でもちょっとスースーする」
そう言いながら葛葉はカーテンを開ける。
黒のレザーのタイトなミニスカートに白のニット。身体のラインがよく出るコーデなこともあり、葛葉の抜群なスタイルがよく映えている。
『・・これにしよう、葛葉。』
僕はついそう言ってしまう。
「なんだよ、お前即決じゃん、気に入ったの?」
ニヤニヤしながらこちらを見てくる葛葉。
『・・うん、正直やばい。今すぐ襲いたいくらい。』
僕が真顔でそう返すと
「・・お前こえーよ」
と言う葛葉。
僕がお会計しに行こうとすると
「あっ!かなえっ!」
と呼ぶ声が聞こえ戻る。
『どーした?葛葉?』
「叶、、靴も、、ない」
『そっか、靴のサイズも違うのか』
僕は葛葉が歩きやすいようにフラットだが少しゴツめの黒のブーツを選び、サイズを確認して一緒にお会計を済ませる。
いつもの姿に戻った葛葉が遅れてレジに来たので一緒に店を出る。
『ほら、葛葉着替えてきなよ』
僕はそう言い葛葉に紙袋を渡す。
「・・ん、わかった」
そう言い葛葉は小走りでトイレに向かう。男性用、女性用、どちらに入ればいいかわからなかったのか、真ん中の個室のトイレに入った葛葉。
数分後、ドアがあき出てくる葛葉。見れば髪型まできちんとハーフアップに変えている。
・・あいつも結構ノリノリやん。
思わずそう思う。
男子トイレから出てくる男たちが思わず振り返るほどの可愛さ。ただ、葛葉の雰囲気が怖いのか声をかけられたりはしていないようだ。
「ど、どう?」
小走りで僕のところに来て少し伏し目で聞いてくる葛葉。
『うん、すごくかわいいよ、サーニャ』
僕がそう言うと余計照れてしまう葛葉。
『ねぇ、僕は葛葉のことサーニャって呼ぶから、サーニャは僕のこと叶くんって呼んでよ』
僕はイタズラしたくなり耳元でそう言う。
「なっ、、なんでだよ、、」
耳を真っ赤にして恥ずかしがる叶。
『だって、この姿でパフェ行くんでしょ?怪しまれないようにちゃんとカップルっぽくしないと!』
僕はあえてちゃんとした顔でそういう。
葛葉は下を向きながらも
「そ、そうか、、わかった」
と答えた。
ふふ、やったね。楽しみだなぁ。
僕は調子に乗って葛葉の手をとり恋人繋ぎをして歩き始める。
葛葉はなにも言わず隣を歩いていたが、
「な、なぁ、、ここまでしないとだめなのか?」
と声をかけてくる。
『当たり前でしょ!バレたら半額取り消されちゃうよ』
「そ、そうか、、」
葛葉ったら単純なんだから。あーもう可愛いなぁほんとに。
僕はウキウキで葛葉の手を握りながら例の店の前まで歩く。
たしかに全面ピンクで男2人では入りにくい雰囲気のお店だった。
カランカラン
?「いらっしゃいませ」
『あ、2人です』
?「こちらのお席はいかがですか?」
そう言われ、窓際奥のソファ席に横並びで案内される。
『あの、このスペシャルストロベリーパフェを1つください。』
?「かしこまりました!おふたりは、、」
『あ、カップルです』
ここぞとばかりに僕は葛葉の肩を抱き寄せそう答える。
店員さんはそんな僕らを見てにこにこしながら「それではお値段は半分にさせて頂きますね」と言う。
ふと葛葉を見ると、沸騰するんじゃないかと思うくらい顔と耳を真っ赤にして下を向いている。
『サーニャ、どうしたの?』
「・・はずすぎる、むり、、」
『大丈夫だって!今んとこバレてないよ』
そう耳打ちすると、ゆっくり顔をあげる葛葉。
真っ白な肌に髪、長いまつ毛にまるでアイラインを引いたかのような印象的な大きな目。全てが可愛くて愛しすぎて今すぐに抱きしめたくなる。
「・・ほんとに俺変じゃない?」
少し不安そうに聞く葛葉。
『ほんとに可愛い。なんならこの店で1番可愛いよ、サーニャ。』
僕があまりにも照れずにスラスラと言うので葛葉も少し安心したようだ。
「・・そんなら良かった」
『ねぇ、サーニャ、僕のこと呼んでよ』
「は?なんでだよ」
『いいじゃん!あと、話し方も直した方がいいよ、男だよそれじゃ』
僕がそう言うと慌てて口を手でおさえる葛葉。
・・本気で焦っちゃって。可愛いなぁ。
?「お待たせしました〜こちら、スペシャルストロベリーパフェです。ごゆっくりお過ごしください。」
念願のパフェが僕らの前に置かれる。たしかにめちゃくちゃ美味しそうだ。ふと葛葉の方を見ると分かりやすく目を輝かせてパフェを見つめている。
2つ用意されているスプーンうちの1つを手に持ち、葛葉の方に向けて僕は言った。
『サーニャ、食べたいなら僕の名前呼んで?』
葛葉は目をまん丸にして「まじかよ」と言わんばかりの顔になる。
ただ、他の客も多く、変な事は言えないと思ったのだろう。
「・・お、美味しそうだね、かなえ、くん、、」
『・・っ!!サーニャ、どこから食べる?』
「・・この、いちごから、、」
『これ?サーニャ、あーんしてあげようか?』
「・・だ、だいじょうぶ。」
『いいよ、遠慮しないで。ほら、あーん?』
僕はそう言い大きないちごをスプーンですくい、葛葉の口に持っていく。
葛葉は素直に口を開けいちごを食べる。
一瞬僕をにらんだような気もしたが、美味しかったのかすぐに目がキラキラする。
「・・うm、、あ、おいしい!」
慌てて言い直す葛葉が面白くて可愛くて僕は思わず笑ってしまう。
僕が笑っている間にぱくぱくとパフェを食べはじめる葛葉。
この空間にも慣れてきたのか、にこにこしながらスプーンを動かしている。僕はスプーンをとめ、飲み物を口に運ぶ。
「かなえくん、食べないの?」
突然聞こえてきたその言葉に思わず吹き出しそうになる。
なんとか咳き込まずに目の前を見るとニヤニヤしている葛葉。
「かなえくんが食べないなら私、食べちゃうよ?」
くそ、、こいつやり返す気だな。。
そう思いながらも目の前の葛葉は可愛くてつい僕は下を向いてしまう。
「かなえくん、ほら、あーん?」
そう言い、今度はスプーンを僕に向ける葛葉。
僕はなんとか平然を装い、笑顔でこたえる。
「・・おいし?」
上目遣いでそう言い、首を傾げる葛葉。もう僕は限界だった。
両手で顔を覆い下を向く。可愛いすぎて直視できないのだ。
「っはは、、叶、お前なにガチで照れてんだよwww」
小さな声でそういう葛葉。
『・・いやもうむり、可愛すぎる、むりだってぇ、、』
消え入りそうな声で返す僕。完全に形勢逆転された。
2人でパフェを完食し、レジに向かう。
葛葉は調子にのり、僕の腕に自分の腕を絡ませてくっついてくる。
「かなえくん、美味しかったね?」
『・・うん、美味しかったねサーニャ』
なんとかそう返し、お会計をし店を出る。
店を出た途端、大笑いする葛葉。
「おまっ、、なにガチで照れてんだよ!!ひゃーおもしろかった!!」
僕は何も言えず、ただその代わりに笑っている葛葉を抱きしめる。
「えっ?!えっ?!おまっ、、やめろって、、」
『お前が煽るのが悪い』
「ちょい、おまえ、ほんとに、やめっ?!」
僕は葛葉に、いや、サーニャにキスをする。
葛葉は僕の腕の中でもごもご動いているが、僕の力に勝てる訳もなく、大人しくキスをされている。
しばらくして口を離すと、またやかんみたいに真っ赤になった葛葉がこちらを睨んでいる。
「お前、、何してんだよ、ここ外だぞ?」
『サーニャが煽るからでしょ』
僕はそう言い葛葉の腰に手をまわして抱き寄せる。
『サーニャ、可愛いよ、はやく家帰っていろんなことしようね?』
耳元でささやく。
葛葉は何か言いたそうだったが、僕を見て抵抗するのも無駄だと思ったのか大人しく歩く。
「・・今日だけだからな」
俯きながらそういう葛葉。
そういうところが煽ってるんだよ、と言いそうになりながら僕は葛葉の腰を引いて少し早歩きで歩く。
「おまえ、、盛りすぎだって、、」
『葛葉が悪いんだよ?覚悟してね?』
そう言うと葛葉はまた黙ってしまった。
今夜は長い夜になりそうだ。
おしまい
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