テラーノベル
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注意
口調違、一人称二人称間違え、誤字脱字有るかも
狐と狸。狐は妖狐と呼ばれることもあり、美しい女性に化けることがある。
狸は色々な物に変身することがある。
これは貴方と自分の物語─。
『なあ、これなんじゃ…?』
そう言いながら零くんは耳の生えた子を持ってきた。
「わあ!その子どこから拾ってきたの!?」
『なんか、帰ってる途中に倒れてたから餌あげたら懐かれてこうなったんじゃ…』
「へ、へぇ…」
そう言って俺は零くんの持っている子を抱き抱えた。
『その子、薫くんに似てるじゃろ♪』
「はぁ!?どこが─」
どこが似てるんだ、と言おうとしたが確かに。目の色も髪の色も、髪型(?)も目の形も。
〈…?……、〉
その子は凄く怯えていた。
「ていうか零くん、この子どうするの?」
『え?育てちゃ駄目か?』
「え、育てるの!?」
俺はびっくりした。だって、この子の名前も分からない、種類も分からない、性別も、何にも分からないのに育てるという。まあ女の子だったら確実に育てるんだけど。
『とりあえず薫くんみたいじゃからかおくんと呼ぶことにするか♪』
「ちょっと零く〜ん?」
〈こん!〉
「……、え、ない、えええ!?!?」
『ほらほら、喜んでおるじゃろ♪』
『ああ、薫くん!とりあえずこの子薫くんに似てるからパンケーキでも出してあげたらどうじゃ?』
「ええ…バンケーキ……?」
俺はしぶしぶパンケーキを作ることにした。
その子は子猫ぐらいの大きさで、狐のような耳と尾をしていた。
「零く〜ん?出来たけど…?」
『おお!相変わらず薫くんのは美味しそうじゃな♪』
「はいはい、その子にあげるなら小さく切った方がいい?」
『う〜ん、そうじゃな!』
零くんはどこからか猫じゃらしを取り出してその子と遊んでいる、
つもりなのだろうけどその〔かおくん〕という子は全然興味を持たない。
「はい、どーぞ♪」
〈こや…?〉
『ほらほら、あーんじゃよ♪』
零くんがかおくん(?)にあーんすると、かおくん(?)はしぶしぶそれを食べた。
〈……!〉
その子は目は開き、美味しいというような顔をした。
「可愛い…、」
『…!!薫くん!』
俺はあ、と思ったが時すでに遅し。零くんはにまにまと俺を見た。そしてその横でパンケーキをもぐもぐと小さい口で食べているかおくん(?)。
〈こや!〉
その子は美味しかったとでも言うように鳴いた。その口周りにはパンケーキのカスがついており、俺はそれを拭き取った。
〈…!!〉
俺がキッチンへ行くとかおくん(?)はてちてちと着いてきて、〈こや!〉と鳴いた。
その瞬間かおくん(?)は綺麗な女性になった。
〈やっほ〜♪〉
「え、えええええ…!?!?」
『薫くん?どうしたんじゃ─って、え…??』
〈えぇっと、零、さん?拾ってくれてありがとうございます…!〉
『え、ええ…!?』
〈そういえば、ボク、狐なんだけどさぁ、狸、知ってる? 〉
「たぬき……?」
そういえば狐は綺麗な女性に化ける。だから化けた。なら狸は…、
〈狸はね、その子〉
そういって狐は零くんを指した。
『我輩……?』
〈うん。零さんにす〜っごく似てるの。明日、連れてきてあげようか?〉
『ええ……、』
零くんは気になる気持ちと俺に迷惑をかけないか悩んでいる表情をした。
「…ああもう!いいよ、連れてきて!!」
〈ほんとですか!ありがとうございます♪〉
俺は狐の表情に心を奪われた。
『っ!薫くん!』
「…え、ああ、零くん。」
俺、今何してた?急にぼーってなって……、
薫くんは狐が微笑んだ瞬間、ぼーっとした表情になり、狐へ近づいた。
その瞬間、狐は悪い笑みを浮かべた。
我輩はとっさに叫んだ。
『っ!薫くん!』
その瞬間、薫くんは我に戻った。
でも、その時の記憶は無いみたいだ。
我輩は、ただただ可愛いという理由と持ち帰ったが、この行動は駄目だったのかもしれない。
だって、狐と狸は昔から伝わる妖怪なのだから。
さっき、薫くんは狸を連れてきていい、と言ったが、あれはどういう判断で言ったのだろうか。
我輩は気になる重いと薫くんに迷惑をかけないか、それと妖怪が何かしないかを考えていた。
我輩が勝手に持ち帰ったものなのだから、薫くんに被害が及ばないように、多分狐はあのパンケーキを気に入った。そうして自分と似ている薫くんを気に入ったはず。
だから、『俺』が薫くんを守らないと─。
主から
最初はほのぼの日常系にしようと思ったんですけど気づいたらこうなってました☆
零くんが薫くんを妖怪から守る、そうして狐は薫くんを堕としたり、狸が零くんを堕としたり。堕とされる前に零くんが薫くんを、薫くんが零くんを守るお話。
ていうことで暇な時に多分更新するだけなんで投稿頻度くっそ遅いかもですけどお楽しみに〜☆
コメント
4件
俺って言ったぁぁぁぁぁ?!?ってめっちゃ騒ぎ散らかした(?) いやはや続きが楽しみですわ…()