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学園探偵部
「…また浮気調査ぁ!」
部室の中に、そんな不満の声が響く。
高校三年生、桜 凛々子(さくら りりこ)の
声だ。
「ね、いやさ…学園探偵部だよ!?
もうちょっと夢ある依頼してくれよ!」
私、高校二年生、月森夜 迷(つきもりや めい)も激しく同意した。いちおう、「仕方ないけど」と個人の意見感を足しておく。
炎上回避だな、ユーチューバー向いてるんじゃないか、私。
…というのはさておき、本題に戻ろう。
ここは、私たちの高校にある、
「学園探偵部」の部室だ。
私も学園探偵部の部員であって、しかも副部長である。
…その名の通り、学園探偵部は学園で探偵活動をしてる。
「依頼箱」というのに学年と名前を書いてもらうと、私たち学園探偵部に依頼が出せるのだ。
なかなかにかっこよくないか?探偵だぞ。
…けど、部員四人!!
少なすぎるし、基本ダラダラしてるだけ。
まあ、そんなふうにかなり部活を貶したが、結構依頼は来るんだな、これが。
…けど、半分以上が浮気調査とかくだらないものだ。今回不満が爆発してるのも、それか原因。
「これだからリア充は…」そう、生まれて16年、彼氏も彼女も出来たことない輩の私が言わせてもらった。
「まあ仕方ない、リア充なんてそんなもんだ」
高一、後輩の花澤静(はなざわ しずか)はそう捻くれる。
「コラ」とりりちゃんが返す。
…あ、りりちゃんは凛々子のことだ。
「…リア充は爆発したらいいと思う」
遅れて会話に参加してきた、柊 恋歌(ひいらぎ れんか)、高三。
爆弾発言を軽く発してくる。こっちもこっちでひねくれてんなぁ…
私はわざとらしくため息をついてみせる。
「私もそう思うけど、お口チャックだよお口チャック」そう私が恋歌を茶化す。
まあ、こんな部活の中にいるやつの意見だからな。
大体彼氏彼女がいるやつは、学園探偵部になんて来ない。全員生まれて一度も彼氏なんていたことない。
…あ、ていうか、これで部員は全員紹介し終わったな。
初めてなので、きちんと紹介しました…
「まあ一応内容だけ見てやろうよ」
りりちゃんがそう言う。
「解決するんだよ」と、静が突っ込む。
「読み上げます、えーっと…」
りりちゃんが高らかに手を上げて、依頼を読み上げる。
『…最近、彼氏の言動が怪しいんです。
なんか、前までは、うちに愛情ヒョーゲンとか、とにかく色々してくれてたのに、
最近になってめっちゃ冷たくなって…』
ヒョーゲン…ギャルだなぁ…
『なんか、うちがデートに誘うと、なんか
前までは、「 いこう」って言ってたのに、なんか、最近になったらうちが誘うと「無理」とか返してくるし。』
…丸がでかい。丸文字。これ絶対ギャルだろ、知らんけど。
『とにかく、絶対浮気してます!とゆーことで、調査して欲しいんです。彼氏の名前は「横部 凛太郎(よこべ りんたろう)」です。よろしくお願いします。一ヶ月以内によろしく
一年 三組 秋山 志保(あきやま しほ)』
「…中々にうざいね」恋歌が目を細める。
「感情表現がだいたい多すぎるよ。もっと論理的に…」静がそれに賛同したので、慌ててりりちゃんと私で止める。
「確かにすごくウザかった。とくに愛情表現をヒョーゲンで表してるのに鳥肌はたった。
けどそんなこといわないの」
「迷も中々に言ってるじゃん、一番言ってるよ!」りりちゃんが慌てて突っ込んだ。
「…まあ、依頼だからやってくぞ。
横部 凛太郎って結構有名な三年の先輩よ」
りりちゃんが仕切る。
「…なんで有名なの?」
「顔がいいらしい」静がド直球に答える。
「なるほどぉ」私はメモを取るふりをして早弁する。
…こんなんだが、一応、
事件はたくさん解決してきている。
「まあ、単純に、彼氏さん尾行すればいいんだよね」私の言葉に、
「そう」りりちゃんがたんたんと答える。
「ここで私たちの団結力です。四人いるから横部凛太郎さんの行動パターンを予想して」
「なんか分かれ道とかで各々隠れればいいんだね、了解」恋歌が話を遮る。
「そうだけど次からちゃんと話を聞くように」りりちゃんがそう叱る。
…圧倒的、母親感だ。母性溢れる女性だなぁ…