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救急車が到着し隊員がこちらに駆け寄ってくる。俺を見るなり少し怪訝な顔をする隊員に“記者の息子”と名乗る子が隊員に名刺を見せていた。
それを見ると否や隊員は急いで俺をレッカーに乗せて応急処置を施していく。俺は何をしたの?と聞くと、『お父さんの力だよ。』と自慢げに笑っていた。
病院に運ばれて治療を受ける。しばらく入院する事になり病室へ移動する。brは側でずっと待っていてくれていた。個室に入りbrもベッド近くの椅子に腰掛ける。
sh「その…有難う。」
?「どういたしまして。」
sh「名前聞いてもいい?」
?「そっか、名乗ってなかったよね。僕はbr。」
sh「俺はshk。」
br「病院で悪い事されたら僕に言ってね。」
sh「いいよ。慣れてるから。」
br「…ねぇ、shkが今までされた事嫌じゃ無かったら教えてくれない?」
sh「……じゃぁ、教える代わりにお願いがあるんだ。」
br「なに?」
sh「naって子を探してる。ホテルの息子で、片目が隠れてる俺と同じ身長ぐらいの子。」
br「ホテルってあの茂みの奥にあるとこ?」
sh「多分そうだと思う。」
brは目を瞑ったり、上を向いたりして何やら考え事をしているようだ。
sh「br?」
br「うん。僕が言ってるホテルで正しければいける!」
何だか目を輝かせて嬉しそうに俺を見る。
br「見つけたらどうしたらいいの?」
sh「助けれなくてごめんって、それから俺は大丈夫だからって伝えて欲しい。」
br「うん、わかった。」
brは立ち上がると俺の頭を撫でる。
sh「な、何?」
br「その目が何なのかはわかんないけど、僕はshkの味方だって覚えてて。じゃ。」
brが病室を出て行く。俺は扉をじっと見つめながら撫でられた頭を触る。
sh「味方…か。」
もし、naが見つからなくてもbrには全部話そうと思う。今こうしてここにいるのはbrがいてくれたおかげだし、もしもこの先も同じような子が現れた時の為に…
sh「……俺、助けられてばっかりだ。」
窓を見ると外は少し暗くなっていて情けない自分の姿が映る。俺は横になり布団を深く被って無理矢理眠りについた。
次の日に見たことのある医者が現れた。
俺は顔を下に向けて目を合わさないようにする。
?「…君、この間はすまなかった。」
sh「……。」
?「運ばれてきた君を見て驚いたんだ。あの時あんな事を言わなければと…。」
sh「…俺に近づかない方がいいんじゃないんですか?」
?「…まだ怖くはあるが俺は医者だ。君を治すのが仕事。しっかりと治療する。」
俺は下を向いたまま話を聞く。医者もそれ以上は何も話さず、静かに病室を出ていった。
sh「…騙されちゃいけないよな。今までだって優しい振りをしてくるやつは沢山いた。」
呟きながら自分に言い聞かす。窓を見ると昨日は暗くてわからなかったが、ここから園庭のような物が見える。
ベンチに座り本を読んだり、ストレッチをしている人や談笑してる人達などがいた。そっと窓に近づきしばらく見ていると本を読んでいた子と目が合う。 俺はまずいと思い急いでベッドへ潜る。
sh「…目合ったよな…大丈夫かな…」
さすがに病室を調べたりはしないだろう…でも周りには話してしまうかもしれない…。
sh「落ち着け。今は俺一人でどうにかしなくちゃいけない。」
俺は不安を取り除こうと落ち着かせる。俺が強くならなきゃ…
今度はnaや友達を助ける為にも。